LLMOとは|問い合わせの流入経路を分析したら、検討の入口はChatGPTだった【2026年7月実録】
「AI経由の問い合わせなんて、うちみたいな小さな会社にはまだ関係ない」——みやっち🧑💻もつい先日までそう思っていました。結論から言うと、AI経由の問い合わせはすでに起きていて、しかも普通のアクセス解析にはほぼ映りません。2026年7月、みやっち🧑💻の会社に届く問い合わせの流入経路を分析したら、それがはっきり分かりました。この記事はその実録です。
LLMOとは: Large Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化)の略で、ChatGPTやGeminiなどのAIが回答の中で自社を紹介・引用してくれるように、Webサイトや発信内容を整える取り組みです。検索エンジン向けのSEOに対して、LLMOはAI検索・AI回答向けの最適化を指します。
「AI経由の問い合わせ」を信じていなかった
きっかけは、SEO会社ナイルの高橋飛翔社長が2026年7月6日にFacebookで発信していた投稿です。

(出典: 高橋飛翔氏のFacebook投稿・2026年7月6日)
要旨はこうです。
- 自社への問い合わせを集計したら、AI経由の問い合わせがGoogle検索経由と並んだ
- 一方で、AI経由の流入はウェブ全体のトラフィックの1%にも満たないと言われている
- ユーザーはAIとの対話で情報収集し、名前が挙がった会社を後から指名検索したり、直接問い合わせたりする。だから解析上はAIの影響だと誰も気づかない
正直、みやっち🧑💻は最初にこの話を見たとき「そんなことないのでは」と半信半疑でした。その考えは、自社の問い合わせデータを分析してみて変わりました。
自社に届く問い合わせの経路を、分析してみた
みやっち🧑💻が代表を務める株式会社AI Orchestraのサイトには、法人AI研修の問い合わせが届きます。高橋社長の投稿を見て「問い合わせてくれた方々は、どこでうちを知ったんだろう」と気になり、Claude Codeに計測データを照会させて、問い合わせの流入経路をまとめて分析してみました。
GA4(Googleアナリティクス)だけでは、この分析は足りません。GA4の当日データは反映が数時間遅れる上、セッション単位の動きが追いにくいからです。そこで役に立ったのが、無料のヒートマップ・録画ツールのMicrosoft Clarityです。Clarityでフォーム送信イベントのあるセッションを遡っていくと、こういう検討パターンが見つかりました。
- ChatGPT経由で法人AI研修のページに着地する(URLに
utm_source=chatgpt.comが付いています) - 後日、検索エンジンから社名でサイトを再訪する。AIの回答とサイトを行き来しながら検討して、最後に問い合わせフォームを送信する
最初の接点がChatGPTという経路が、問い合わせの中に実際に混ざっていたのです。ChatGPTが法人AI研修の質問への回答の中でうちのページを紹介し、そこから検討が始まっていた——という流れです。
AI経由の流入は、なぜアクセス解析で見えないのか
ここで面白いのは「検索エンジンから社名で再訪する」の部分です。Bing Webmaster Toolsの実データを見ると、この期間にBing検索からクリックされたキーワードは社名の指名検索だけで、「AI研修」のような一般ワードでのクリックはゼロでした。
つまり、ChatGPTで知った社名を、後から検索し直して公式サイトに来ていたのです。ちなみにEdgeブラウザのアドレスバー検索は既定でBingなので、Edgeを使っている人なら、本人には「Bingを使った」意識すらなく、ただ社名で調べただけでBing経由の流入になります。
もしChatGPTがURLに utm_source=chatgpt.com を付けてくれていなかったら、そしてClarityでセッションを遡れなかったら、こうした問い合わせは解析上「検索経由の指名流入」としか見えません。「AI経由の流入は1%未満」という数字だけ見てAI対応を後回しにすると、実際には検討の入口がAIに移り始めていることに気づけない。ナイル社長の投稿の通りのことが、規模の小さいうちの会社でも起きていました。
ここに気づかないのは、もったいない話です。
自社がChatGPTにどう語られているか、フラットに確かめる方法
最初の一歩としておすすめなのが、顧客になったつもりでChatGPTに聞いてみて、自社の名前が出るか確かめることです。ただし、自分のアカウントでそのまま聞くのはおすすめしません。ChatGPTにはメモリと過去チャットの参照機能があり、普段から自社の話をしているアカウントでは自社が出やすくなる(=楽観的に偏る)からです。
フラットに確かめる手順はこうです。
- 一時チャット(Temporary Chat)を使う。メモリ・履歴の参照が無効になります。より厳密にやるなら、シークレットウィンドウでログインせずに chatgpt.com を使うと、初見の見込み客に最も近い状態になります
- Web検索が走る聞き方をする。実際の流入はAIの回答に付く検索結果リンク経由なので、「〜を探しています。おすすめの会社を教えて」のような聞き方で試します
- 言い回しを3〜5パターン、それぞれ複数回聞く。AIの回答は毎回変わるので、1回出た・出ないではなく「出現率」で見ます
- ChatGPT以外でも試す。Gemini・Perplexity・Copilotでも同じ質問セットを聞きます。Copilotの引用元はBingのインデックスなので、Bing側での見え方の確認になります
記録するのは「自社が出たか」「どのページが引用されたか」「どんな文脈で語られたか」「一緒に挙がった競合」の4点。月1回の定点観測で十分です。
そして、聞いてみて自社が出ない領域が見つかったら、それが次に発信すべきテーマです。AIが引用できる形の情報がWeb上に無い、ということだからです。
AIに「引用される側」になるためにやること
では、AIに紹介してもらうために特別な裏技があるかというと、ありません。LLMOは検索エンジン向けのSEOと別物ではなく、SEOの上乗せです。やることは地道で、AIが引用しやすい情報を出し続けることに尽きます。
- 一次情報を出す: 自分の実例・実測の数字・失敗談。どこかの受け売りの一般論は、AIには既に要約できるので引用する理由がありません
- 切り取っても意味が通る構造で書く: 結論を先に断言する、1つの見出しで1つのテーマだけ扱う、代名詞に頼らず固有名詞で書く
- 来てくれた人の行動を計測できるようにしておく: みやっち🧑💻はこの分析のあと、問い合わせフォームに流入元(どのページから送ったか・最初に着地したページ・参照元)を自動記録する仕組みをClaude Codeで即日実装しました。週次の定点観測レポートにも、AI経由の流入数の項目を足しました
3つ目まで含めて、かかった費用はゼロです(ClarityもGA4も無料、実装はClaude Codeがやりました)。「AIからの流入なんて微々たるもの」と数字だけ見て何もしないより、まず自社の現在地を確かめて、計測の受け皿を作っておく。それだけで、次にAI経由のお客様が来たとき「どこから来たか」に即答できるようになります。
法人で取り組むか、個人で学ぶか
今回の実録のように、計測データの照会からフォームの実装まで、みやっち🧑💻はすべてClaude Codeに任せています。会社としてこうしたAI活用に本格的に取り組みたい方には、株式会社AI OrchestraのClaude Code法人研修・導入伴走支援があります。
まず自分ひとりで、Claude Code・Codexを使った業務の自動化やWeb発信の仕組みづくりを学びたい方は、AI Crewが向いています。まず無料セミナーでお会いしましょう。