Claude Codeでメール返信やLINE返信をさせるときの落とし穴:AIは曜日を計算せず連想で書いていた
AIの学校「AI Crew」を運営しているみやっち🧑💻です。AIに日程案内を任せるなら、曜日は文章の自然さで判断せず、暦で検算してください。 日付も文章も合っているのに、曜日だけ違う。しかも、人が送信前に読んでも見逃す。2026年9月、自社のLINE返信で実際に起きました。
AIの曜日間違いを防ぐ方法: 年・月・日を確定し、日付計算ツールで曜日を求め、送信する本文と照合します。自社の曜日誤記から抽出した14種類の日付では、書かれた曜日がすべて2025年の同じ月日と一致しました。ただし、この一致だけでAI内部の原因までは特定できません。

日付は合っていた。受講生4名に、曜日だけ違う案内を送った
ある受講生との相談で、次のライブ配信の日付を案内しました。相談の書き起こしには日付がありましたが、曜日の発言は見つかりませんでした。
ところが、Claude Codeに書き起こしから実施記録を作らせると、曜日まで付いていました。2026年9月24日の木曜日が、水曜日になっていたのです。
その記録を元にLINEの下書きを作り、みやっち🧑💻が読んで承認してから送りました。同じライブ配信を案内した別の3名の本文にも同じ誤記があり、合計4名に誤った曜日が届きました。その後、受講生からの返信に正しい曜日が書かれていて、誤りに気づきました。
ここが今回の落とし穴です。AIが勝手に送信したわけではありません。人が確認する運用でも、曜日の誤りが確認をすり抜けました。日付の「24日」自体は合っていたので、日付を見るだけでは気づけません。
調べた14種類の日付の誤記が、すべて2025年の曜日と一致した
ほかにも誤記がないか、Claude Codeに検算スクリプトを作らせて社内文書を走査しました。日付の後ろに付いている曜日を拾い、Pythonの暦計算と突き合わせる仕組みです。
修正履歴から確認できた曜日の置き換えは21か所。重複を除くと14種類の日付がありました。その14種類の日付について、2026年の曜日と2025年の同じ月日の曜日を計算して比較しました。
14種類の日付すべてで、書かれていた曜日が2025年の曜日と一致しました。 例えば、次のような組み合わせです。
| 月日 | 書かれていた曜日 | 正しい曜日(2026年) | 同じ月日の曜日(2025年) |
|---|---|---|---|
| 9月24日 | 水 | 木 | 水 |
| 9月8日 | 月 | 火 | 月 |
| 8月16日 | 土 | 日 | 土 |
| 7月29日 | 火 | 水 | 火 |
| 7月30日 | 水 | 木 | 水 |
| 7月31日 | 木 | 金 | 木 |
2025年から2026年の同じ月日までは365日なので、曜日が1つ進みます。今回照合した14種類の日付の誤りは、どれもその1つ前でした。
ただし、14種類の日付は、全媒体の誤記件数やAIの誤答率を表す数字ではありません。同じ記録を別の文書へ転記した可能性もあり、独立した14回の実験でもありません。自社で見つけた誤記の一群に、揃ったパターンがあったという観察です。
AIは曜日を「計算せず連想していた」のか
考えられる仮説の1つは「2025年の日付と曜日の組み合わせを、そのまま連想して書いた」というものです。14種類の日付の一致と整合する説明ですが、これだけで原因は特定できません。
でも、出力だけでは、学習データの影響なのか、過去の文書を写したのか、年の取り違えなのかを切り分けられません。今回確認できたのは曜日の一致までで、モデル内部の原因は仮説です。 「AIは頼まなければ計算しない」と一般化する根拠にもなりません。
Anthropicのモデル内部の計算を調べた研究でも、モデルが内部で行う計算と、回答で説明する計算手順が一致しない例を扱っています。今回の曜日誤記を直接検証した研究ではありませんが、「計算しました」という説明だけで計算の実行を確認したことにはできません。
実務で必要なのは、原因を言い当てることより、その年・月・日を計算ツールへ渡した結果と、送信文が合っているか確かめることでした。
注意書きに加えて、編集・保存・送信の3段階で確認する
まず、Claude Codeが読む指示書(CLAUDE.md)に「曜日は暦で計算してから書く」と追記しました。それに加えて、同じ検算スクリプトを3か所から呼ぶ形にしました。
- 編集直後に知らせる。Claude Codeの対象となる編集ツールが動いた後、hooks(フック)から検算し、間違いをClaude Codeへ返します。保存済みの編集を取り消す機能ではありません。公式のPostToolUse仕様でも、ツール実行後の確認として説明されています
- Gitへの記録前に止める。社内文書リポジトリのpre-commitフックで、ステージしたMarkdownの追加行を検算します。フックを有効にした環境では、Claude Code以外からのコミットも同じ検査を通ります
- LINE送信直前に止める。自社のLINE送信スクリプトで本文を検算し、検算対象の表記で不一致を検出した場合は、送信処理へ進めません。これはそのスクリプトを通る送信が対象で、別のアプリからの手入力まで止めるものではありません
記事を書いている途中にも、誤った曜日を事故の説明として引用すると検算に検出されました。保存済みの原文を残す場合は、引用だと明示して検査対象から外す扱いにしています。
もちろん、年や月が省かれた日付の読み取りには限界があります。検査を通ったことと、すべての予定が正しいことは別です。年月が曖昧な箇所は、正しい予定を確認してから照合する必要があります。
Claude Codeには「確認して」より、計算方法まで指定する
1件の下書きなら、例えば次のように頼めます。ここは実際に送った本文の引用ではなく、読者向けの指示例です。
次の案内は2026年9月24日の予定です。
Pythonのdatetime.date(2026, 9, 24).weekday()を実行して、
結果を月=0〜日=6として曜日に変換してください。
実行結果と本文の曜日が一致したことを確認してから、下書きを提示してください。
まだ送信しないでください。
Pythonのdate.weekday()は、月曜を0、日曜を6として返します。この日付の結果は3なので、木曜です。「確認しました」という一文だけでなく、実際の実行結果を見ます。
繰り返し使うなら、検算スクリプトの作成とフックへの登録もClaude Codeに依頼できます。その際は、正しい例を通すだけでなく、わざと曜日を間違えた例が検出されること、年や月が不明な例をどう扱うかまで確かめます。
メール返信・LINE返信を任せるとき、今日から変えること
- 年を含む日付を確定する。「9/24」だけでなく、2026年の予定だと伝えます。年が違えば、同じ月日でも曜日は変わります
- 曜日はカレンダーか計算結果から入れる。相手の文面も誤っている可能性があるので、転記だけで正しさを判断しません
- 送る本文そのものを検算する。下書きの途中で正しくても、日付変更や転記の後にずれることがあります。宛先・日付・時刻を人が確認し、曜日の一致は機械でも確かめます
Gmailの返信をAIに任せる記事では「送信は人が確認する」という線引きを書きました。今回分かったのは、その確認にも見逃しがあることです。文章の意図は人が確認し、曜日の一致は計算でも確かめる。この役割分担に変えました。
よくある質問
ChatGPTやCodexでも同じことは起きますか
今回は主にClaude Codeで作成した自社文書を調べました。ChatGPTやCodexで同じ調査をした結果ではないので、頻度や原因は比較できません。ほかのツールで作った下書きも、日付と曜日を照合する対象にできます。
「曜日を計算して」と頼むだけでは足りませんか
計算ツールを使うよう指示するのは有効な手順ですが、依頼しただけで実行済みとは扱いません。ツールに渡した年月日・実行結果・最終本文を確認します。繰り返す業務では、送信経路にも検算を入れると、人の確認を補えます。
曜日は検算して、返信を任せる
今回、日付は合っていましたが、人の確認でも曜日の誤りを見逃しました。だから、確認する気持ちを強くするだけで終わらせず、機械で照合できる箇所を切り出しました。AIに文章を任せる便利さを、送信前の検算と組み合わせて使っていきます。
AI Crewでは、Claude Code・Codexを自分の業務に組み込むための、指示書やハーネスの整備を扱っています。経営者・個人事業主・士業の方で、返信や日程案内を自分の仕事に合わせて整えたい方は、まず無料セミナーでお会いしましょう。




