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バイブコーディングの失敗例5つと対策|「動いたのに使えない」はこうして起きる


バイブコーディングで挫折する人の失敗は、だいたいパターンが決まっています。そしてそのほとんどは、プログラミングの知識不足が原因ではありません。AI Crewで非エンジニアの受講生がアプリを作る様子を見てきたみやっち🧑‍💻が、実際によく起きる失敗例5つと、その対策をまとめます。

バイブコーディングの失敗とは: バイブコーディング(作りたいものを自然言語でAIに伝え、動作を確かめながらアプリを形にする開発スタイル)でよく起きるのは、「そもそも動かない」ではなく「動いたのに使えない・続かない」という失敗です。原因の多くは開発スキルではなく、完成イメージの不足、確認をしない進め方、公開まわりの設定の見落としにあります。

そもそもバイブコーディングとは何か、どう始めるかはVibe Codingとはで解説しています。この記事は、その一歩先の「転び方と転ばない方法」です。

失敗1: 完成イメージを仕入れずに作り始めて「しょぼい」ものができる

いちばん多い失敗がこれです。「予約管理アプリを作って」とだけ頼むと、AIは平均的で無難なものを出してきます。動きはする。でも「何かしょぼい」「使いにくい」と感じて、触らなくなる。

原因は腕ではなく、AIに渡す設計図の解像度です。対策は、作り始める前に同じジャンルの優れたアプリを5つほど実際に触り、「トップ画面はこのアプリみたいに」と言えるだけの完成イメージを自分の中に仕入れること。みやっち🧑‍💻自身、受講生の開発支援でこの処方箋を使っていますが、ハマる場合とハマらない場合があり百発百中ではありません。それでも「イメージを仕入れてから作る」と「いきなり作る」では、出来上がりの納得感がまるで違います。この前工程の考え方はAIで作ったアプリが「しょぼい」原因で詳しく書いています。

失敗2: AIの提案にYesを連打して、壊れたとき何も分からなくなる

バイブコーディングでは、AIが「次はこうしますか?」と提案を重ねてきます。ここで内容を読まずに承認だけ繰り返すと、開発は一見サクサク進みます。問題はあとで起きます。どこかで動かなくなったとき、自分のアプリが何でできているのか、まったく説明できないのです。

対策は、承認の前に「いま何をしようとしているの?」と日本語で聞き返す習慣です。AIは自分の作業を平易に説明できます。内容と動作を確かめながら進めるだけで、壊れたときに「あの変更のあとからおかしい」と当たりを付けられるようになります。バイブコーディングは生成コードを一行ずつ精査しない進め方ですが、何をしているか分からないまま進めることとは違います

これと対になる失敗がもうひとつあります。AI Crewの業務アプリ開発でいちばん多い質問は、実は「マニュアルの手順と違ったのですが、大丈夫ですか?」です。AIの画面や手順は毎回まったく同じにはなりません。資料と画面が違っても、それはあなたの間違いとは限らない。見るべきは「手順どおりか」ではなく「欲しい成果物ができているか」です。手順の一致にこだわる100%主義のまま進めると、ズレのたびに手が止まって消耗します。

失敗3: 公開まわりの設定を見落として、危ない状態でネットに出す

作ったアプリを公開する段階には、非エンジニアが見落としやすい落とし穴が集中しています。実際に起きがちなのは次の3つです。

  1. コードの保管場所(GitHubリポジトリ)が「公開」のままになっている — 中身が誰でも見られる状態です。「プライベートリポジトリに変更して」と頼めば直せます
  2. APIキーをコードに直接書いてしまう — キーは環境変数という入れ物に分離します
  3. ログインした本人以外のデータも見えてしまう — データベース側の行レベルセキュリティ(RLS)で「本人の分だけ」に制限します

ここは「動くかどうか」と別の話なので、動いた喜びのままスキップされがちです。公開前チェックの詳細はVibe Codingとはのセキュリティ節にまとめています。なお、顧客情報や決済を扱う本番運用に進む場合は、この最低限では足りません。自社の規定や契約に照らした確認と、必要に応じた専門家への相談をおすすめします(本記事は法的・技術的な助言ではありません)。

失敗4: 最初から大きなシステムを作ろうとして、完成前に力尽きる

「顧客管理も予約も請求書も入った統合システムを作りたい」——気持ちは分かりますが、初回からこれをやると、ほぼ確実に途中で止まります。確認すべき画面と機能が多すぎて、失敗2との合わせ技で収拾がつかなくなるからです。

AI Crewの受講生で成果を出した人は、例外なく小さく始めています。みやっち🧑‍💻の実観察では、最初から複雑な業務を選んだ人はほぼ100%失敗し、単一の自動化から始めた人は半年後に40業務まで自動化を広げています(この観察はClaude Code超入門③でも書きました)。受講生の実績6選で紹介した民泊清掃のちえみさんは「請求書の自動作成」を、ネイリストの磯口さんは「口コミのHP反映」を、それぞれ単機能の自動化として形にしています。毎週やっていて面倒な定型作業を1つだけ選ぶのが、完成までたどり着く最短ルートです。

失敗5: できたアプリにいきなり本番業務を全部載せる

動くアプリができると、うれしくてすぐ本番の業務を全部載せたくなります。でも自作アプリは、市販のサービスのような運用実績がまだありません。データが消える・計算が間違っているといった不具合は、使い始めの時期にこそ見つかります。

対策はシンプルで、しばらく今までのやり方と並走させることです。たとえば請求書アプリなら、最初の1〜2か月は従来の作り方と両方で作って突き合わせる。合い続けることを確認してから乗り換える。地味ですが、これが自作アプリを事業で使うための現実的な渡り方です。

ひとつ注意があります。並走は「外側で」やることで、自動化の途中に手作業を挟むのとは別物です。みやっち🧑‍💻はThreadsの自動投稿を作ったとき、途中にスプレッドシートを手で直す運用を挟んだ結果、データの整合性が崩れて動かなくなり、最終的に完全自動化へ作り直しました。人間の確認は入口(題材選び)と出口(成果物チェック)に置き、流れの真ん中には挟まない。これが自動化を長持ちさせるコツです。

失敗の共通点は「作る前」と「動いた後」にある

5つを並べると気づくことがあります。失敗はコードを書いている最中ではなく、作る前と、動いた後で起きています(作る前=イメージの仕入れ・題材の選び方、動いた後=確認・公開設定・並走)。つまりバイブコーディングの成否を分けるのは、AIの性能でもプログラミング知識でもなく、業務を知っている人間側の段取りです。これは現場を持っている経営者・個人事業主・士業・会社員が、むしろ得意なことのはずです。

挫折についても同じことが言えます。バイブコーディングで気持ちが切れるのは能力の問題ではなく、順序の問題です。動く喜びに出会う前に退屈な準備期間が長いと、誰でも先に心が折れます。みやっち🧑‍💻自身、プログラミングの独学に2回挫折しています。ドットインストールではRubyの環境構築でつまずいたまま放置し、Progateでは配列とハッシュのあたりで「これを覚えて何になるんだ」と意欲が切れました。足りなかったのは能力ではなく、動くものに先に出会う順序でした。だからこそ、まず自分の業務で動くものを1つ作り、詰まった箇所から必要な知識に降りて学ぶ——この順序をパラシュート学習法と呼んで、AI Crewの進め方の軸にしています。

AI Crewでは、この「転びやすいポイント」を先回りで押さえながら、自分の業務に合うアプリ作りを一緒に進めています。まず無料セミナーでお会いしましょう。

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※「AI Crew」は株式会社AI Orchestraの登録商標(登録第6942947号)です

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