AIカンパニーの作り方|最初は1フォルダ、使いながら足していく実際の順序と8つのフォルダ
「AIには自分の会社・業務の情報を全部渡すといい」——ここまでは聞いたことがあっても、いざ作るとなると「何から作ればいいのか」で手が止まる。AIカンパニーの相談でよく出てくる詰まり方です。
結論から書きます。AIカンパニーは、全部揃えてから始めない。フォルダ1つから始めて、使いながら育てる——これが作り方のすべてです。
AIカンパニーの作り方: 業務の情報や判断基準をファイルの集まりとして持たせ、Claude Code・CodexというAIエージェントに読み書きさせる仕組み「AIカンパニー」は、最初に全体を設計して作るものではありません。今一番AIに手伝ってほしい仕事のフォルダを1つ作って使い始め、「この情報もあったほうがいい」と気づくたびにフォルダを足していく、という順序で作ります。
AIカンパニーという言葉の定義や、ClaudeやChatGPTのプロジェクト機能との違いはプロジェクト機能とAIカンパニーの違いの記事に書きました。この記事は「作る順序」だけに絞ります。
対面セミナーで、実物のフォルダ構成を画面共有した
みやっち🧑💻は2026年8月29日、東京・銀座で開いた対面セミナー(STUDY HACKER共催「非エンジニアのためのCodex入門」)で、自分の会社を動かしているAIカンパニーのフォルダ構成を、画面共有で開示しました。説明用に作ったスライドの図ではなく、実際に使っているフォルダの実物です(当日の全体像は登壇レポートにまとめています)。
実物を見せる意味は、「全部渡すといい」という話が抽象論のままだと何も始められない点にあります。実物の一覧を見れば、揃える対象がはっきりします。
当日、順に説明した8つのフォルダ
画面を見せながら順に説明した8つを、フォルダ名のレベルで並べます(実際の画面にはこのほかのフォルダも並んでいます。当日の説明はこの順で進みました)。
- ハーネス(
.claude/.codex): Claude Code・Codexの設定の置き場(毎回守らせるルール自体はCLAUDE.md・AGENTS.mdに書きます) - 会社情報: 会社の基本情報
- 代表者の情報とエピソード: 発信や文章に人柄を乗せるための素材
- ビジョン・ミッション・価値観: 判断に迷ったとき立ち返る軸
- ターゲットユーザー: 誰に向けて仕事をしているかの整理
- 会員向け教材: 発信の元になるコンテンツの大元
- マーケティング: 媒体ごとの運用フォルダ
- 財務: お金まわりの情報
中身はどれも実際の業務で使っている実物のため、この記事での紹介はフォルダ名のレベルまでにとどめます。それでも、「AIに全部渡す」の「全部」が何を指すのかは、この一覧でかなり具体的になったはずです。
この一覧だけ見ると、「こんなに作れない」と感じるはずです。その感覚は正しくて、実はこの構成、一気に作ったものではありません。
最初はYouTubeフォルダ1つだった
セミナーでこの画面を見せながら、みやっち🧑💻はそのままこう話しました。「僕も最初全くわかんなくて、じゃあまずはYouTubeとか作ろうと言って、徐々に足していって、じゃあこの情報もあったらいいなとか言って、初めてここまで来た」。
つまり順序はこうです。最初に作ったのは、YouTubeの発信を手伝ってもらうためのフォルダ1つ。使っているうちに「この情報もあったほうがいい」と気づき、そのたびにフォルダを1つ足す。この繰り返しの先に、当日紹介した構成があります。フォルダはいまも増え続けています。
フォルダが貯まるほど、背景の説明をAIが自分で読みに行けるようになります。この「資料が貯まるほど依頼文が短く済む」仕組みはClaude Codeのフォルダ構成の記事で詳しく解説しています。
なお、1つのフォルダの中をどう切るか(生データと整理済みの2階建て+索引)は同じくフォルダ構成の記事で、ファイルの中身に何を書くか(前提・手順・事実の台帳・人間関係の相関図)はClaude Codeのナレッジ管理の記事で解説しています。この記事の「どの順で増やすか」と合わせて、器・中身・順序の3点セットになります。
業務アプリとAIカンパニーはどう見分けるか
「それはAIカンパニーというよりアプリ開発では?」という質問も出るので、見分け方を1つだけ。複数人が画面を触って使うものを作るなら業務アプリ、自分がClaude Code・Codexとやり取りして成果物を作るなら、それは全部AIカンパニーです。予約システムのような「みんなが操作する画面」を作る話と、自分の仕事の資料・判断基準をAIに渡して成果物を作らせる話は、似ているようで別物です。
始めることでしか、準備の内容は分からない
「準備が整ってから始めよう」という進め方が、AIカンパニーでは機能しません。どの情報が必要かは業務のなかで初めて分かるので、始めることでしか準備の内容は分からないからです。みやっち🧑💻も、最初から完成図が見えていたわけではなく、使いながら気づいた分だけが増えていきました。
そしてこの「使いながら育てる」は、Claude Code・Codexのような実行型のAIエージェントだから成立します。ブラウザのチャットに毎回資料を貼り付ける方式では、整理した結果を回答として受け取って終わりになり、判断基準として次の依頼に残りません。フォルダとファイルなら、昨日の気づきが今日もそのまま手元に残り、次の依頼の精度になって返ってきます。ツールを契約して手に入るのは機能で、自分の会社の情報が貯まっていく部分は自分で作るしかありません。
今日できる最初の一歩は、今一番AIに手伝ってほしい仕事を1つ選び、その名前のフォルダを作って関連資料を放り込むことです。
よくある質問
最初のフォルダは何にすればいいですか
自分が今一番時間を使っている仕事か、一番AIに手伝ってほしい仕事を1つ選べば十分です。みやっち🧑💻の場合はYouTubeでした。正解のフォルダを選ぶことより、1つ作って使い始めることのほうがずっと大事です。
8つのフォルダを全部揃える必要はありますか
ありません。当日紹介した8つは、みやっち🧑💻が使いながら足していった途中経過であって、スタート地点ではありません。業種や業務が違えば、必要になるフォルダも増える順序も変わります。
AIカンパニーは正式なサービス名ですか
特定ツールの正式名称ではなく、AIの学校AI Crewでの呼び名です。言葉の整理は用語集のAIカンパニーの項にまとめています。
まとめ: 1フォルダ作れば、AIカンパニーは始まっている
AIカンパニーの作り方は、設計図を完成させることではなく、フォルダを1つ作って使い始めることでした。当日紹介した8つのフォルダもゴールの形ではなく、1フォルダから始めた人が使いながらたどり着く途中経過です。
AI Crewでは、この「最初の1フォルダ」を自分の業務で作るところから、Claude Code・Codexの使い方を一緒に進めています。自分ならどの仕事のフォルダから始めるか——まず無料セミナーでお会いしましょう。




