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Claude Code(クロードコード)・Codexの/goalコマンドとは|「100個調べるまで終われない」完了条件の渡し方


Claude Code(クロードコード)に長い仕事を頼むと、途中で「ここまで進めました」と返ってきて、こちらが「続けて」と打つまで止まる——この往復を消すのが /goal コマンドです。/goal作業ではなく完了条件を渡すコマンドで、「この仕事をして」の代わりに「この状態になるまで仕事を続けて」と伝えると、条件を満たすまでClaude Codeが自分でターンを重ねます。Codex(コーデックス)にも同名の /goal があり、考え方は同じです。みやっち🧑‍💻が実際に「AI系のオウンドメディアを100個調べるまで終われない」状態にした実例と、非エンジニアが完了条件を書くときの型、止め方まで解説します。

Claude Code・Codexの/goalコマンドとは: /goal は、Claude Code・Codexに完了条件を渡し、その条件を満たすまでターンをまたいで働き続けてもらうコマンドです。普段の依頼が「この仕事をしてください」なら、/goal は「この状態になるまで仕事を続けてください」にあたります。設定した完了条件がそのまま最初の指示になり、別のプロンプトを送らなくてもすぐに作業が始まります。

「この仕事をして」と「この状態になるまで続けて」は何が違うのか

普段の頼み方では、Claude Codeは1回の応答(1ターン)で区切りをつけます。長い調査や全件処理を頼むと、途中で「ここまでやりました。続けますか?」と戻ってくることが多く、「続けて」「まだ残っている」と打つ係は人間です。この係がいる限り、席を離れられません。

/goal は、その「終わったかどうか」の判断を人からAI側の判定役に移します。人が渡すのは作業の手順ではなく、何がどうなっていたら終わりなのかという状態です。

普通の依頼/goal
渡すものやってほしい作業満たしてほしい完了条件
終わりを決めるのは人(「続けて」を打つ)判定役のモデル(条件と照合)
向く仕事1回で終わる作業何ターンもかかり、途中の結果で次の手が変わる作業

実例: Fable 5が使えるようになった朝、「100個調べるまで終われない」状態にした

2026年7月2日は、輸出規制の解除でClaude Fable 5が日本で再び使えるようになった日でした。みやっち🧑‍💻はその朝、Fable 5でまずやることの1つに当サイトのブログのためのオウンドメディア調査を選び、Discordの独り言チャンネルにこう書いています。

ブログは本当にゼロベースなので、ちゃんとリサーチすべきだなと思っています。こんな感じで、キーワードとサイトを幅広く調査し、かつ……100個調べるまで終われない(/goal)、というような状態にしてみました。(Discord独り言・2026年7月2日、一部略)

実際にClaude Codeへ打った /goal の中身は次のとおりです。

/goal なるほど。それで言うと、例えば「ChatGPTプロンプト」のような基礎的なキーワードから「Fable 5」のような最新のキーワードまで、幅広くAI系のキーワードの検索ボリュームを調べてください。その上で、それぞれどういうサイトがあるのかをリサーチし、「これは参考にした方がいい」と思えるようなAI系のオウンドメディアを100個ほどピックアップしてください。ゴール地点がB2BだろうがB2Cだろうが構いません。やはりキーワードレベルでの競合争いになると思うので、そこに今後勝っていきたいと考えています。

細かい手順は書いていません。書いたのは「AI系のオウンドメディアを100個ほどピックアップしてください」という終わりの状態と、大まかな順序、そして背景だけです。Claude Codeが最初に返した方針は3段でした。

方針としては、(1) AI系キーワードを「基礎〜最新」まで棚卸しして検索ボリューム帯を調べ、(2) それらのキーワードで実際に上位を取っているサイトを洗い出し、(3) 参考にすべきAI系オウンドメディア約100個をカテゴリ別リストにまとめます。ボリュームの正確な数値は有料SEOツールでしか取れないため、公開されているキーワードデータ・Googleトレンド・SERP観察を組み合わせた「ボリューム帯の推定」として整理します。

結果は、同じ日の午前中に「AIキーワード×参考メディア100選」という調査文書として残りました。AI系キーワードの検索ボリューム一覧と、AI系オウンドメディアのカテゴリ別リストが中身で、100個という目標に対して110媒体が並んでいます。この文書はその後、当サイトのSEOキーワードマップのデータソースの1つとして今も使われています。冒頭の1回の /goal で渡した「100個」が完了条件になり、以後の記事戦略の土台になったわけです。

/goalはどうやって「まだ終わっていない」を判定しているのか

Claude Codeの公式ドキュメント(Keep Claude working toward a goal)によれば、各ターンが終わるたびに、作業しているモデルとは別の小型で高速なモデルが「完了条件を満たしたか」を確認します。 判定は3種類です。

  1. まだ満たしていない: その理由をガイダンスにして、次のターンが自動で始まる(人に制御を返さない)
  2. 満たした: ゴールは自動で解除される
  3. 満たすのが不可能: 失敗として記録され、ゴールは自動で解除される

押さえておきたいのは、判定役はツールを使わないことです。公式の説明では、判定モデルはコマンドを実行したりファイルを読んだりせず、会話にすでに表れている内容だけを見て判断します。だから完了条件は「証拠が画面に残る形」にします。「全件を分類し終えている」よりも「件数の合計が元データと一致したことを確認して報告する」のほうが、判定役から見える条件です。

公式はこの仕組みを、hooksのうち処理完了時に発火するStop hookの「セッション限定のプロンプト型ラッパー」と説明しています。hooksは設定ファイルに一度書けば恒久的に働く仕掛けでしたが、/goal はそれをコマンド1つで、その場限りに使える形にしたものです。走りすぎへの備えもあり、ツールを使わないターンが数回続いて進捗がないと判断されると、警告を出してループを止めます。このときゴールは解除されずに残ったままで、次にこちらが何か打つと判定が再開します。なお、認証エラーやクレジット切れのように自分で直さないと解消しないエラーでターンが落ちた場合は、警告とともにゴールのほうが自動で解除されます。

非エンジニアが完了条件を書くときの3要素

長く走らせてもブレない完了条件には、次の3つを入れます。AI Crewの教材で使っている型です。

  1. 測定できる終了状態を1つ: テストの結果、件数、空になった処理待ちの一覧など、数えて確かめられるもの
  2. 確認方法: どう証明するか(「全件がどれかの分類に割り当てられている」など)
  3. 守るべき制約: 途中で変えてはいけないもの(「既存のファイルは消さない」など)

走りすぎが心配なら、「または20ターンで止まる」のような上限の一文を条件に入れておきます。公式ドキュメントも、実行の長さを区切るにはターン数や時間の条項を条件に含めるよう勧めています。条件の長さは最大4,000文字です。ただしこの上限も完了条件の一部として扱われ、Claude Codeが毎ターン進捗を報告し、判定役がそれを会話から読んで判断する形です。機械的なカウンタが強制的に止めるわけではないので、確実に止めたいときは席に戻って /goal clear を打ちます。

3要素と上限をそろえた例文がこちらです(講座の教材で使っている例文で、業務の一次データを扱う人向けの型として掲載します)。

/goal アンケート.csv の「ご意見」列を全件分類して、分類ごとの件数と代表コメント3件を 集計.md にまとめてください。分類ルール.md にないカテゴリは勝手に作らない。全件がどれかの分類に割り当てられ、件数の合計が元データと一致していたら完了。または20ターンで止まる。

分解すると、「集計.mdにまとめる」が終了状態、「全件がどれかの分類に割り当てられ、件数の合計が元データと一致」が確認方法、「分類ルール.mdにないカテゴリは勝手に作らない」が制約、「または20ターンで止まる」が上限です。この形が書ければ、対象がアンケートでも請求書でも問い合わせ履歴でも同じように使えます。

/goalの操作: 設定・状態確認・止め方

Claude Code側で覚えるコマンドは3つだけです。

打つもの何が起きるか
/goal 〈完了条件〉ゴールを設定し、その場で作業が始まる(セッションごとに1つ)
/goal状態を確認する(条件・経過時間・評価済みのターン数・トークン消費・直近の判定理由)
/goal clear達成前に解除する。stopoffresetnonecancel でも同じ。/clear で会話をリセットしてもゴールは消える

もう1つ大事な点があります。ゴールを設定しても、権限モードは変わりません。 途中でファイル操作やコマンド実行の許可を求める場面があれば、そのまま止まって確認を待ちます。操作ごとの確認を減らして走らせたいときは、オートモード2026年8月14日からPro・Max・Teamプランの標準)と組み合わせます。その分、完了条件と制約は自分で内容を確かめられる形に書いておきます。公式ドキュメントは両者を補完関係として、オートモードが操作ごとの確認をなくし、/goal がターンごとの確認をなくす、と整理しています。なお /goal はhooksと同じ信頼ルールに従うため、hooksを無効化する設定(disableAllHooks)が有効な環境では使えません。公開版は2026年5月のv2.1.139以降です。

Codexの/goalは何が同じで、何を足して考えるか

Codexにも同名の /goal コマンドがあり、「ゴールを渡して、達成するまで自走させる」という思想は同じです。入力したゴールが「最初の指示」と「完了条件」の両方になり、目的地は固定したまま、途中で得た観察に応じて進む道はCodex自身が変えます。

AI Crewの教材(Codex編)で伝えているのは、何でも /goal にしないことです。よいゴールは「1つのプロンプトよりは大きく、終わりのないやることリストよりは小さい」もので、目安は3つです。

  1. 一度の実行では終わらない可能性が高い
  2. 実行結果を見て次の一手を変える必要がある
  3. 完了を判定する証拠や基準がある

道筋は不確実だがゴールは明確、という仕事が使いどころです。資料の一括整形(見本の形式が決まっていて全ファイルがそろえば完了)や移行作業、実験・試作が向き、互いに関係のない作業を並べただけの「やることリスト」には共通の完了条件が作れないので使いません。

教材では「完了」の定義を、Outcome(結果)・Context(前提)・Constraints(制約)・Verification(検証)の4要素で書きます。いちばん大事なのはVerificationで、誰が見ても同じ判定になる定量的・客観的な基準にします。「めちゃめちゃかっこいいデザインにする」のような主観で決まるものは向きません。Claude Code側の3要素(終了状態・確認方法・制約)と骨格は同じで、Codex側は「最初に読む資料」をContextとして明示する点が加わる、と覚えておけば十分です。

操作コマンドは少し違います。Codexには途中で止めて再開できる /goal pause/goal resume があり(Claude Code側の stopoff などの別名はCodexにはありません)、思っていたのと違う方向に進んでいると感じたら /goal pause で一旦止められます。

よくある質問

/goalの止め方は?

/goal clear で達成前に解除できます。/goal stop/goal off/goal cancel なども同じ意味です。/clear で会話をリセットした場合もゴールは消えます。解除せずに状態だけ知りたいときは、引数なしの /goal で条件・経過時間・直近の判定理由を確認できます。

定期実行(Routines)とは何が違いますか?

起点が違います。/goal は「前のターンが終わったこと」を起点に次のターンが始まる仕組みで、Claude Codeの定期実行はスケジュールを起点に、開いているセッションとは無関係に実行が始まる仕組みです。公式ドキュメントが /goal と並べて比較しているのは、同じセッションを走らせ続ける仲間である /loop(時間の間隔で次のターンが始まる)と、設定ファイルに書く恒久版のStop hookで、定期実行はそれとは別枠として整理されています。

何ターンでも走り続けますか?

条件を満たすか、達成不可能と判定されるまで続きます。加えて、認証エラーやクレジット切れのように自分で直さないと解消しないエラーでターンが落ちた場合も、警告が出てゴールが自動で解除されます(原因を直してから /goal を打ち直します)。上限は自分で書けて、公式が勧めているのは「または20ターンで止まる」のようなターン数・時間の条項を完了条件に含める方法です。ツールを使わないターンが数回続いて進捗がないと判断された場合も、自動でループが止まって警告が出ます。このときはゴールが解除されずに残り、次にこちらが何か打つと判定が再開します。

セッションを閉じたら消えますか?

--resume--continue でセッションを再開すると、未達成のゴールは復元されます(ターン数・タイマー・トークンの基準はリセットされます)。判定にかかるトークンは小型モデルの分で、公式は「通常はメインの作業に比べて無視できる程度」と説明しています。

完了条件を自分で書けることが、分身への入口になる

/goal を覚えると変わるのは、「続けて」を打つ回数ではありません。仕事の頼み方が「手順を渡す」から「終わりの状態を渡す」に変わり、席を離れられるようになります。みやっち🧑‍💻の7月2日の調査も、「100個」という終わりの状態を渡した1回の /goal から、110媒体の文書が残りました。

そしてこの完了条件は、汎用のSaaSにあらかじめ用意されたボタンでは代わりが利きません。「件数の合計が元データと一致」「分類ルールにないカテゴリは作らない」といった条件は、その業務を回している本人にしか書けないからです。何をもって終わりとするかを自分の言葉で書けること——それが、自分の業務手順と判断基準を移した自分専用の分身を持つための入口です。業務の全体を自分で握っている経営者・個人事業主・士業ほど、この完了条件をはっきり書けます。

AI Crewでは、教材にも /goal の章を置き、Claude Code・Codexの機能を覚えて終わりにせず、経営者・個人事業主・士業・会社員が自分の業務の完了条件を書いて動く形に作り替えるところまでを扱っています。まず無料セミナーでお会いしましょう。

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