個人開発の技術選定|Webサービスを1人で作るときに必要なもの一式(四種の神器+周辺10ツール)

1人でWebサービスを作るとき、いちばん時間が溶けるのは開発ではありません。「結局どのサービスを契約すればいいのか」を毎回調べ直すところです。結論から言います。技術選定は毎回やり直さず、決め切った一式を使い回してください。 みやっち🧑‍💻が2026年9月に開発を始めた自社プロダクト「AIチャットつくーる」も、土台はいつもの一式をそのまま使い、決済のStripeのように初めて触るものも、比較に時間をかけずAIに任せてつないでいます。

個人開発の技術選定 1人でWebサービスを作るときの技術選定は、コードの置き場・公開する場所・データベースと認証・AIの機能、この4つを土台に決める。決済・メール・ドメイン・エラー監視・アクセス分析は用途ごとに1つだけ決め打ちし、案件ごとに比較し直さない。選択肢を広げるほど、動くものが出てくるまでの時間は延びる。

1人でWebサービスを作るときの構成一覧。土台の四種の神器はGitHub・Vercel・Supabase・OpenAI API。周辺は決済のStripe、自動返信メールのResend、ドメイン管理のCloudflare、Googleログイン、エラー監視のSentry、分析のGA4・PostHog・Google Search Console・Bing Webmaster Tools・PageSpeed Insights

土台になる四種の神器はこの4つ

どんなサービスを作るときも動かさない土台が4つあります。役割が重ならないので、ここを固定しておくと、あとは作るものの中身だけを考えればよくなります。

役割使うもの何をする場所か
コードとナレッジの置き場GitHub作ったものと決めごとを保存し、変更の履歴を残す
公開する場所VercelGitHubに反映すると、自動でビルドしてインターネット上に公開する
データベースと認証Supabase利用者のデータを保存し、ログインの土台を用意する
AIの機能そのものOpenAI APIアプリの中で「AIに考えさせる部分」を動かす

注意点が1つあります。Vercelは商用利用で無料のHobbyプランを使えません。 仕事として動かすなら最初から有料プランが前提です。2026年9月時点でVercelは20ドル/月から、Supabaseは25ドル/月からで、最新の条件は各社の公式ページで確認してください。AIの利用料まで含めた立ち上げ費用の内訳は、個人開発の費用の内訳にまとめています。

Vercel以外の置き場所と迷っている人は、VercelとCloudflareの違いで「誰に見せるか」から選ぶ考え方を書いています。Supabaseを人に配る前に確認することは、Supabaseのセキュリティ設定にまとめてあります。

決済はStripe一択で、つなぐ作業はAIに任せる

お金を受け取る部分は、みやっち🧑‍💻はStripe一択にしています。理由は、ChatGPTやClaudeの有料プランの決済にもStripeが使われていると公表されていて、こうしたサービスとの相性が良すぎるからです。実はみやっち🧑‍💻自身、Stripeを触ったのは今回が初めてでした。

ここは昔と今でいちばん変わった場所でもあります。決済連携は数年前までシニアエンジニアの仕事でしたが、いまはみやっち🧑‍💻の場合、Codexに「Stripeをつないで」と言えば、必要なコードと設定手順まで一通り出てきます(APIキーの発行などは自分のStripeアカウントで行います)。最初に決めるのは「決済はStripeにする」という方針で、つなぐ作業は手元のAIエージェント(Claude Code・Codex)に任せられます。仕組みを学ぶのは、テスト決済が通らないなど、詰まった箇所に来たときです。

周辺ツールは用途ごとに1つだけ決め打ちする

土台と決済が決まったら、残りは「この用途にはこれ」と1つずつ決めておきます。不特定多数に公開して課金まで扱うサービスで、入れている主なものは次の10個です。

用途使うもの補足(2026年9月時点)
決済Stripe月額課金の受け付け
自動返信メールResend1日100通までの無料枠がある。かつてのSendGridにあたる役割
ドメイン管理Cloudflare15年使ったお名前.comをやめ、ドメインはCloudflare一択にした
ログインの選択肢GoogleログインSupabaseの認証機能で使えるが、Google Cloud側でログイン用の設定を作り、Supabaseに登録する作業が要る
エラー監視Sentry利用者が何につまずいたかを、問い合わせを待たずに受け取る
アクセス分析GA4どのページにどれだけ人が来たか
画面内の行動分析PostHog登録から課金までの利用者の行動を見る
検索流入の分析Google Search Console検索語ごとのデータはここでしか見られない
Bing側の登録Bing Webmaster ToolsBing側の検索データを見る。AIに言及されやすくする狙いもある
表示速度の確認PageSpeed Insights表示が遅いときに検知して直す

この中で後回しにされがちなのがエラー監視です。Sentryを入れていない状態は、利用者から「動きません」と連絡が来るまで不具合に気づけない状態と同じです。開発するならマスト、受託で保守運用まで引き受けるならなおさら必須だとみやっち🧑‍💻は考えています。意味の分からないエラーが出たときは、Codexと議論しながら原因の見当を付けていきます。

検索まわりも同じで、Google Search Consoleは「入れておくと便利なもの」ではなく、検索語のデータを見られる唯一の窓口です。最近は「生成AI」のレポートが加わり、AIによる概要やAIモードの回答の中で自分のサイトへのリンクが何回表示されたかも見られるようになりました。

ツール一覧はスクリーンショットでAIに渡す

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。上の表のようなツール一覧は、覚えるものではなく渡すものになりました。

みやっち🧑‍💻は、自社プロダクトで使っているサービスの一覧を画像にまとめて共有しています。そして勧めているのは、その画像をそのまま自分のCodexやClaude Codeに入れて「うちのサービスに必要なものがあれば入れて」と頼むやり方です。管理画面の場所やボタンの名前を1つずつ暗記してから着手する、という順番である必要はもうありません。

これは「学ばなくていい」という話ではありません。順番が逆になっただけです。まず一式を渡して動くものを出し、詰まった箇所——たとえばメールが届かない、決済のテストが通らない——に来たときに、その1か所だけ深く調べる。パラシュート学習法と呼んでいる進め方で、覚える量は同じでも、動くものが先にある分だけ学ぶ理由がはっきりします。

一式を決め切ると、何が変わるか

作りたいものを思いついてから公開するまでの時間の使い方が、そっくり入れ替わります。

一式が決まっていないと、こうなりがちです。アイデアが出る、比較記事を読む、無料枠の条件を調べる、SNSで誰かの意見を見る、数日後には熱が冷めている。手を動かした時間はゼロのままです。

一式を決めておけば、初日にやることは「この構成で作る」とAIに伝えるところから始められます。悩む対象が「どのサービスか」から「この機能は誰のどんな手間を減らすのか」に移ります。事業をやっている人にとって価値があるのは後者のほうで、そこに時間を使えるかどうかが、公開できるかどうかを分けます。

そして、この進め方は自分のリポジトリごと預けられる相手でないと成立しません。汎用のSaaSは決められた枠の中でしか動かず、外注は思いつくたびに見積りが必要です。チャット画面だけのAIも、コードの断片は出せてもツール同士をつなぐ作業までは引き受けられません。業務アプリの作り方でも触れましたが、Claude Code・Codexのように手元のフォルダを丸ごと見て手を動かせる相手だからこそ、「一式を渡して任せる」が現実の作業として成立します。

よくある質問

無料枠だけで始められますか

試す段階なら無料枠で足りる場面が多いですが、不特定多数に公開して課金まで扱うなら有料プランが前提になります。特にVercelは商用利用で無料のHobbyプランを使えません。各社の無料枠と上限は変わるので、始める前に公式ページで最新の条件を確認してください。

Vercel以外の置き場所を使ってはいけませんか

いけないわけではありません。ただし決め切った一式から外れると、自分で調べ直す量もAIに説明する量も増えます。用途がはっきりしている場合を除いて、まずは同じ構成で作り切るほうが早く公開できます。置き場所の選び方はVercelとCloudflareの違いにまとめてあります。

AIの機能はOpenAI API以外でもいいですか

構いません。この記事の10個は「どれが優れているか」の結論ではなく、みやっち🧑‍💻が自分の事業で決め打ちしている構成です。大事なのはどこを選ぶかより、毎回選び直さないことです。

エラー監視は最初から入れるべきですか

開発するなら最初から入れておくことをおすすめします。人に配るサービス、受託で保守運用まで引き受けるサービスならなおさらです。不具合を利用者からの連絡で初めて知る状態が続くと、対応が後手に回り続けます。

一式が決まっていれば、あとは「何を作るか」だけの勝負になります。自分の事業に合わせてこの構成をどう組み替えるかは、実際に画面を見ながらのほうが早いので、まず無料セミナーでお会いしましょう。

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