個人開発の費用は約18万円|決済つきサービスを1人で立ち上げたときの内訳を全部出す
結論から言います。個人開発でサービスを1人で立ち上げる費用は、最初に一度だけ払うワンタイムと毎月払うランニングの2つに分かれ、金額の過半を占めるのはAIの利用料です。サーバー代やドメイン代をいくら比べても、費用の全体像は見えてきません。みやっち🧑💻が2026年9月に、決済つきのサービスを1人で立ち上げたときの費用を、項目ごとに全部出します。
個人開発にかかる費用とは 個人開発にかかる費用は、ワンタイム費用(ドメインの取得、商標の出願と登録)とランニング費用(AIの利用料、公開先のサーバー、データベース)に分かれます。決済つきのサービスを1人で立ち上げた実例では、商標の登録料のように審査のあとで払う額まで含めて、ワンタイムが44,240円と187ドル、ランニングが月98,500円と45ドル。ドル建ての分をその時点のレートで概算して足すと、合計は約18万円です。

最初に一度だけかかる費用は、44,240円と187ドル
サービスを公開するまでに一度だけ発生する費用が、次の5項目です。上の3つはすでに支払った額、下の2つは商標の手続きが進んだところで払う見込みの額です。なおドメインは2年ごと、商標の登録料は5年分で納めた場合は5年ごとに、更新の支払いがあります。
| 項目 | 金額 | 状態 | 補足 |
|---|---|---|---|
| ドメイン(2年分) | 176ドル | 支払済み | Cloudflareで取得 |
| OpenAI API | 11ドル | 支払済み | 最初にクレジットとして入金した額。使った分だけ減り、自動補充を有効にしているので残高が減ると自動で追加入金される |
| 商標の出願 | 23,840円 | 支払済み | 今回の実例では出願支援サービス経由の書類での出願。書類作成・サポートと特許庁の出願料を含む税込額 |
| 商標の電子化手数料 | 3,200円 | 見込み | 今回は書類で出願したため、あとから請求される手数料(書類1枚なら3,200円、2枚なら4,000円) |
| 商標の登録料 | 17,200円 | 見込み | 審査に通ったあとに納める。1区分・5年分の額 |
ドメインはCloudflareで取りました。以前はお名前.comを使っていましたが、いまはCloudflare一択にしています。管理画面が英語であることは、ためらう理由になりませんでした。ドメインを取りたいとCodexに頼めば、取得まで進めてくれるからです。ドメインの費用は末尾の種類(今回は.ai)と年数で変わるので、176ドルという額そのものより「2年分をまとめて先に払う支出がある」という形を覚えてください。
商標には注意点が1つあります。いま払い終えているのは出願の費用までで、審査はこれからです。 審査にはこの先7か月ほどかかるとみやっち🧑💻は見込んでいて、審査に通ったあとに登録料を納めて、はじめて権利になります。費用が見えていることと、権利が取れたことは別の話です。登録料は5年分で17,200円、10年分をまとめて払うなら32,900円。電子化手数料は書類で出願したときだけかかり、オンラインで出願すればかかりません。区分の選び方や、そもそも出願すべきかは事業内容で変わるので、判断は弁理士・弁護士に確認してください。本記事は法的助言ではありません。
毎月かかる費用は、98,500円と45ドル
次に、毎月かかり続ける費用です。
| 項目 | 月額 | 内訳 |
|---|---|---|
| AIの利用料(Codex) | 98,500円 | いずれもみやっち🧑💻の契約額で、ChatGPT Pro(20倍プラン)30,000円×2アカウント+ChatGPT Business プレミアムシート 19,250円×2アカウント |
| Vercel(公開先) | 20ドル | 有料のProプラン |
| Supabase(データベース) | 25ドル | 有料のProプラン。会員情報と利用データの保管 |
公開先のVercelと、データベースのSupabaseは、合わせて月45ドル。日本円にして数千円です。この2つは、これから新しく始める人が契約した場合に必要な額で並べています。みやっち🧑💻自身は、会社ですでに契約していたプランの上にこのサービスを載せたので、今回のために新しく払い始めた額はもっと小さくなっています。ここだけを見て「個人開発は月数千円で回る」と書いている記事もありますが、毎月の費用の中ではいちばん小さい項目です。費用の内訳ではなく、どのサービスを何のために入れているかの一式は個人開発の技術選定に並べています。
Vercelを有料にしているのは性能のためではなく、規約の問題です。Vercelの公式ガイドラインでは、無料のHobbyプランは非商用の個人利用に限られます。お金を受け取るサービスはもちろん、事業のために使うものは商用にあたりうるので、最初から有料プランに置くと決めておくと、あとで慌てずに済みます。
費用の過半はAIの利用料|これは道具代ではなく人件費の置き換え
合計約18万円のうち、98,500円がAIの利用料です。AIの利用料の約10万円を除くと、残りは8万円ほど。 つまり費用の構造は、サーバー代の集まりではなく、実装を引き受ける相手への支払いが大半という形をしています。
内訳を見ると、ChatGPTの個人Proプランの20倍プランが2アカウントと、ChatGPT Businessのプレミアムシートが2アカウント。合わせて4席分です。この規模の開発をこの速さで進めるには、20倍プランが絶対に必要だと、みやっち🧑💻は当時判断しました。なお20倍プランは、2026年9月10日から新規の契約とアップグレードが一時停止されました(詳しくはChatGPT Proの20倍プランが買えない件。再開の状況は公式の案内で確認してください)。いまから同じ構成を組む場合は、契約できるプランの組み合わせで席数を考えることになります。
これを「アプリを作るための道具代が10万円」と読むと高く見えますが、この10万円が引き受けているのは、本来なら人に頼んでいた実装そのものです。読み方が変わると、判断の基準も変わります。安いか高いかではなく、月10万円分の実装を自分は必要としているか、という問いになります。
だから「18万円あれば誰でもサービスを立ち上げられる」とは書けません。10万円の席を持っていても、何を作るかを決めて指示を出すのは自分です。そこが決まっていない状態で契約だけ先に進めても、席は空いたままになります。AIで何を作るかを先に決めてから、必要な席数を足すほうが順番として自然です。
それに、18万円は立ち上げまでの話です。みやっち🧑💻の場合、APIやクレジットの分も含めて、2026年9月下旬の時点で支払いの累計は約30万円です(本人の概算)。公開して使われ始めれば、APIの利用料のように使った分だけかかる費用も乗ってきます。立ち上げの費用とは別に、動かし続ける費用を見ておいてください。
昔なら600万円払っていた、はあくまで体感値
みやっち🧑💻が同じものを以前のやり方で作っていたら、という比較も置いておきます。ただし先に断っておくと、ここから先は過去の発注経験にもとづく体感で、今回の案件で見積もりを取った実額ではありません。
- 利用規約と特定商取引法の表記づくりで、弁護士費用30万円ほど。今回はAIで作成した
- エンジニアへの発注でリリースまで500万円ほど。リリース後も改善で毎月50〜100万円ほど
- デザイナーとフロントエンドのコーダーで100万円ほど
足すと600万円ほどになり、本人の感覚では600万円ほど減った、という見立てです。18万円とはまったく性質の違う数字なので、混ぜて「18万円で600万円分」と読まないでください。片方は支払った額とこれから払う額を積み上げたもの、もう片方は本人の見立てです。
なお法務書類をAIで作った部分については、事業の内容と取引の形で書くべき内容が変わります。最終的には弁護士など専門家の確認を受けてください。
個人開発の費用を見積もる順番は3ステップ
これから自分の分を試算する人向けに、順番を整理します。金額の大きい順ではなく、決めやすい順に並べています。
- 公開先とデータベースを先に決める — ここは月数千円の世界で、選択肢も限られます。一般公開するのか社内だけなのかで置き場所が変わるので、VercelとCloudflareの違いで自分の用途を確認してから決めてください
- 一度だけの支出を洗い出す — ドメインは年数分をまとめて先払い。商標は出願の費用が先に出て、登録料は審査に通ったあと(書類で出願した場合は電子化手数料も)。いつ・いくら出ていくかを、公開前に把握しておきます
- 最後にAIの利用料を決める — 月にどれだけの実装を任せるかで席数が変わります。ここだけは作りたいものの量と速さで伸び縮みします。みやっち🧑💻は開発の規模と速さから最初に4席を取りましたが、作るものが小さいなら、少ない席から始めて足りなくなってから足すほうが無駄がありません
この順番なら、いちばん読めない項目を最後に回せます。逆にAIの契約から入ると、何を作るか決まっていないまま固定費だけが立ち上がります。不特定多数に売るサービスで費用の外に増える仕事は、自作アプリの販売で増える仕事に整理しました。
よくある質問
個人開発は無料で始められますか
作って試すところまでなら、無料の枠で動かせるサービスもあります。ただしVercelの無料のHobbyプランは非商用の個人利用に限られるので、事業で使うなら自分だけが使うアプリでも有料プランの対象になりえます。公式のガイドラインを確認してください。今回の実例では、公開先のVercelを月20ドルの有料プランにしています。
個人開発の費用で一番削れるのはどれですか
金額でいえばAIの利用料です。合計約18万円のうち98,500円を占めています。ただしここを削ると、実装を引き受ける相手がいなくなります。削る対象というより、自分が何をどれだけ任せるかで決まる費用です。
商標は先に出しておくべきですか
みやっち🧑💻は出願まで済ませていますが、2026年9月時点で審査は終わっていません。審査には7か月ほどかかる見込みです。今回の実例の費用は、出願23,840円が支払済みで、電子化手数料3,200円と登録料17,200円(5年分)がこれから払う見込み。1区分・5年分で納めた場合の合計は44,240円です(10年分なら59,940円)。出願から登録までの流れと、支払済み・見込みの内訳は商標登録を自分で出願する費用と5ステップで詳しく扱っています。必要性と区分の選び方は事業内容によって変わるため、弁理士・弁護士に確認してください。本記事は法的助言ではありません。
費用より先に決まるのは、実装を誰に任せるか
内訳を並べ直すと、個人開発の費用は1行に畳めます。サーバーとデータベースは月数千円で、金額の過半はAIの利用料。 道具をいくつ揃えるかではなく、実装を誰に任せるかで決まる、ということです。
以前は、サービスを1つ形にするのに、エンジニア・デザイナー・フロントエンドのコーダーをそれぞれ手配するのが当たり前でした。いまは実装を手元のAIに渡して、自分で動かしながら直していけます。渡す相手が外の会社から、自分の手元で動くAIに変わった。そこが変わったから、費用の内訳もこの形になりました。
費用を払えば済む話でもありません。外注なら直すたびに見積もりが挟まりますし(比較は業務アプリの作り方にまとめています)、対話型のAIに聞くだけでは、お客様が使えるURLにはなりません。自分の手元でAIエージェントを動かして、実装から公開までを任せられるようになって初めて、この費用の内訳で事業が回り始めます。
AI Crewでは、AIエージェントで自分の事業のアプリを作り、公開するところまで一緒に進めています。まず無料セミナーでお会いしましょう。




