← 受講生事例一覧へ

建設・製造 / 工程管理システム・試算表説明台本の生成

太田さんが作った、工程管理システム・試算表説明台本の生成

一般社団法人の設立支援と補助金申請サポートを本業にする行政書士の太田吉博さんが、Claude Code(クロードコード)・Codex(コーデックス)で建設業の工程管理システムと、税理士事務所向けの試算表説明台本作成システムを自作するまで。2026年9月9日の個別コンサルで見せていただいた実際の画面とともに紹介します。

太田さん 太田さん受講生の実務への取り組み
行政書士の太田さん
実際のシステム画面(テスト環境・一部モザイク)画像をタップすると拡大できます。

AIの学校「AI Crew」を運営しているみやっち🧑‍💻です。この記事は、行政書士として15年、書類作成と申請サポートを本業にしてきた方が、顧客の困りごとを聞いて業務システムを作り、顧客に提供するところまで進んだ受講生、太田吉博さんの実録です。

太田吉博さんの実績: 太田吉博さんは、クルーズ行政書士事務所の代表です。2011年に開業し、一般社団法人の設立支援と補助金申請サポートを主力にしてきました。2025年11月にAI Crewへ入会し、2026年3月のハッカソンをきっかけにClaude Code(クロードコード)・Codex(コーデックス)での開発を始めます。半年後の2026年9月には、建設業の工程管理システムが納品前の最終調整段階に入り、税理士事務所向けの試算表説明台本作成システムは顧客の事務所で稼働を始めています。ほかに写真報告書の作成システムと法令収集ツールを、すでに顧客へ納品しています。

この記事は、2026年9月9日の個別コンサルをもとに構成しています。発言は読みやすさのために整えています。掲載している画面は、ご本人の許可を得たうえで、顧客の企業名・施主名・担当者名にあたる箇所を加工しています。なお、ここで紹介する成果はご本人の実績であり、同様の成果を保証するものではありません。

転機は、3月のハッカソンだった

太田さんがAI Crewに入会したのは、2025年11月です。当時のAI活用は、ChatGPTなどをチャットで使う範囲でした。

変わったのは、2026年3月に東京で開いたAI Crewのハッカソンです。Claude Codeでシステム開発をしている参加者を見て「こうやって作るんだ」と思った、と太田さんは振り返ります。

あの3月のハッカソンはめちゃくちゃ大きかったですね。あそこで「こういう世界があるのか」と思って、これだったらシステムを作れるな、という感覚があったんです。(太田さん)

そこから半年、太田さんは開発に追われ続けました。会員サイトの教材は3月あたりで止まったまま、Claude CodeとCodexの両方を使い、上限が来たら片方に切り替えて、ひたすら作る。ご本人の言葉を借りれば「めちゃくちゃ自己流で全部やっている」半年です。

でも、その自己流で作ったものが、すでに顧客の手元で動いています。

「書類作成の先」を見据えて、作り始めた

なぜ行政書士が、顧客向けのシステム開発を始めたのか。個別コンサルで聞いた答えは、はっきりしていました。

太田さんは、書類作成だけに留まらない形を模索していたと話します。申請や書類の仕事は続けながら、その先で顧客の役に立つ手段を持ちたい。業態を広げないと、という感覚の方が強かったそうです。

書類を正しく作る力は、これからも必要です。ただ、みやっち🧑‍💻も、それだけを価値の中心に置き続けるのはもったいないと思っています。顧客の話を聞き、困りごとの正体を見つけ、動くものにして渡す。太田さんはその側へ、自分の足で移り始めていました。

しかも、口だけのコンサルにはしていません。「作れる」ことで、顧客の問題を実際に解決しています。

顧客接点は、すでにある付き合いの中にあった

ここがこの実例の要です。太田さんの開発案件は、どれも日頃から付き合いのある相手との雑談から生まれています。

建設業の顧客は、毎年の補助金申請サポートで付き合いがある会社です。その雑談の中で、太田さんはこう切り出しました。

最近、AIでシステムを作るようになったんですけど、困っていることないですか?(太田さん)

SNSで新しく集めた相手ではありません。すでに信頼関係のある相手に、新しい提供物を持っていった。狙う相手も明確で、社長の一声で「じゃあそれ入れよう」と決まる、従業員50人以下の会社です。社長に会って、話して、作る。この順番です。

1つ目:建設業の工程管理システム

1つ目は、建設業の会社向けに作っている工程管理システムです。見せていただいたのは開発中のテスト環境の画面で、いまは納品前の最終調整段階にあります。システムはほぼ完成していて、ここから顧客に確認してもらい、修正を経て納品となります。

太田さんが建設業の顧客向けに作った工程管理システムの現場一覧。現場ごとの写真枚数と完了ボタンが並ぶ。企業名・施主名・担当者名は加工
工程管理システムの現場一覧。現場ごとに今日の写真枚数と累計が表示され、Excelの工程表を取り込めます。企業名・施主名・担当者名はモザイク処理しています。テスト環境の画面です。

顧客の会社では、社長が1人で案件を管理し、職人が数名います。以前は、職人が仕事を終えたらスマホで写真を撮ってLINEで送る。それが作業報告のすべてでした。

それだと、進捗が進んでいるのか、遅れているのかが、よく分からない。(太田さん)

太田さんが作ったのは、現場ごとに工程表を持ち、職人が撮った写真がその現場に紐づき、誰が担当したかまで残るシステムです。職人ごとにIDとパスワードを分けてログインできます。

工程管理システムの月間工程表。工種ごとに予定・完了・引き渡し・写真ありが色分けされている。担当者名の部分は加工
月間の工程表。予定は緑などの色、終わった工程はグレー、引き渡し日は赤で塗られ、写真がある日には印がつきます。「見るだけ」「完了を塗る」「予定を変える」の3つのモードを切り替えて操作します。

Excelの工程表をそのまま取り込めるようにしてあるところも、現場に合わせた設計です。

この案件は、太田さんがセミナーなどで事例として紹介することについて、顧客から了承を得ています。

2つ目:税理士事務所向けの「試算表説明台本作成システム」

2つ目は、税理士事務所で経験の浅いスタッフが、顧問先の社長に試算表を説明できるようにするためのシステムです。こちらは2026年9月から実際に稼働しています。

きっかけは、税理士との雑談でした。税理士には、顧問先の社長に試算表を説明する仕事があります。ところが、経験の浅いスタッフだと、なかなかうまく説明できない。そこで「スタッフの説明台本を作るシステムを作ってくれ」と頼まれたのです。

試算表説明台本作成システムの入力画面。出力レベルを要点版・標準台本・フルサポート版から選び、試算表のPDFをアップロードする。事務所名は加工
入力画面。出力レベルをA要点版・B標準台本・Cフルサポート版の3段階から選び、試算表のPDF(PLとBS)を入れて「台本を作成する」を押します。事務所名はモザイク処理しています。

仕組みはシンプルです。出力レベルを選んで試算表のPDFを入れ、「台本を作成する」を押すと、AIが3〜5分ほどで台本を生成します。太田さんは、税理士本人が説明している動画を何本かもらい、その説明の型をナレッジとして整理しました。お金の流れをブロック図で示す説明の仕方まで、資料にして読み込ませています。

つまり、出てくる台本は汎用のAIの説明ではなく、その税理士の説明の仕方を再現したものです。

生成結果の1枚目は、お客さまに渡すA4縦1枚のサマリーシートです。当期累計の要点、お金の流れをブロックで示す図、預金と借入、預金が月商の何ヶ月分か、消費税の目安、そして「次の一手」までが1枚に収まります。

このサマリーシートは、顧客から頼まれたものではありません。太田さんが「こういう資料があったらいい」と自分で足したものです。頼まれたのは台本と、お金の流れを示すブロック図。そこに、社長に渡せる1枚を加えました。

そしてスタッフ用の台本。入口トークから、お金の流れの説明、キャッシュポジション、試算表の見方、終了トークまで、話す順番どおりに並びます。

スタッフ用の台本本文。パート1の入口トークとパート2のお金の流れの説明が、社長への問いかけを挟みながら書かれている
スタッフ用の台本。「社長の回答を受けて」と、相手の反応を待つ場所まで書き込まれています。出力レベルはここでも切り替えられ、Wordでダウンロードできます。
台本の末尾。スタッフ向け注記として数字の読み方の注意点が並び、その下に送付時のワンポイントアドバイスコメントの案が2つ出ている
台本の末尾には、スタッフ向けの注記と、試算表を送るときに添えるワンポイントコメントの案まで出ます。説明の場面だけでなく、送付の場面まで面倒を見ています。

打ち合わせから1ヶ月ほどかけて作り込み、2026年9月から使い始めています。台本は、出てきたものを読み直しては「ここが違う」と直し、お金の流れを示すブロック図も何度も出し直しながら、テストを重ねて精度を上げていったそうです。事務所のスタッフからは「これはいいわ」という声が返ってきていると聞きました。使い出したばかりなので、ここからヒアリングを重ねて直していく段階です。

AIチャットつくーるでも、超アーリーアクセスで初めて利用者の感想が届くまでを開発日記に残しています。

そしてこのシステムには、もう1つ先があります。ナレッジを入れ替えれば、別の税理士の説明の型に合わせた台本が出せる設計になっているのです。太田さんは、他の税理士事務所へも展開していく考えです。

この事例のように、知識に加えて説明の型まで用意するか、資料を渡して各自の仕事に応用してもらうか。届け方による違いを、GPTs配布型とナレッジ配布型の比較で解説しています。

営業の型は「試作を見せて、買うかどうかを決めてもらう」

太田さんの進め方には、はっきりした型があります。

全部、試作まで作りきってお客さんに見せて、買う・買わないを決めてもらう、という感じでやっています。(太田さん)

提案書で説明するのではなく、動くものを見せる。これは、みやっち🧑‍💻がいつも受講生に伝えていることと同じです。動くものがあるから議論が進む。顧客はWeb開発の経験がないので、言葉で聞かれると「あれも欲しい、これも欲しい」と答えます。でも動くものを見ると、本当に欲しいものだけが残ります。

だから作るのは最小限でいい。1画面、1機能で渡して、必要なものだけ足していく。太田さんはそれを、顧客との往復の中で我流で身につけていました。

個別コンサルで話した、3つの論点

ここまで作れている人の相談は、「どう作るか」よりも「どう伸ばすか」になります。個別コンサルでみやっち🧑‍💻がお伝えしたのは、次の3つです。

1. 裏側の構成を、自分の言葉で言えるようにする

太田さんは、作ることを優先してきたぶん、裏側の構成を言葉にするのは、これからという状態でした。AIに任せて作ってきたので、最初はそうなります。

お伝えしたのは、AI Crewの講座で「魔法の言葉」と呼んでいる最初のプロンプトに組み込んである、技術スタックです。言語はTypeScript、フレームワークはNext.js、データベースとログインはSupabase、コードの正本はGitHub、公開先はVercel。用途によってはCloudflareも選べます(VercelとCloudflareの比較記事)。AIエージェントが扱い慣れた構成なので、最初にこれを伝えておくと、Claude Code・Codexは構成選びで迷わず実装に入れます。Supabaseのプロジェクト作成やVercelの設定など人がやる工程はAIの案内に沿って進め、動作を確かめながら組み上げます。詳しい流れは実際の講座の流れに沿った業務アプリ開発の記事にまとめています。

画面の見た目だけでなく、裏側まで意識できるようになると、作れるものの幅が一段広がります。

2. 要件定義を、ヒアリングの書き起こしから始める

顧客の話を聞いてから作り始めるまでの工程で、太田さんは毎回、自分の頭の中で要件を組み立てていました。ここは道具に任せられます。

AI Crewでは、会員向けに要件定義を手伝うGPT「AIさわる前に”要件定義”手伝うくん」を配布しています。7つの質問で悩みの正体と要件を整理し、そのままClaude Code・Codexに貼れる構築プロンプトまで出してくれます。顧客ヒアリングの書き起こしを貼れば、答えの出ている質問は飛ばして進みます。1本目の試作に入るまでが、ここで早くなります。

3. 「ChatGPTの時代」から「ハーネスの時代」へ

コンサルの途中で、太田さんから質問がありました。社労士のAI活用事例で、Claude Code・Codexをどう使っているのか。

太田さんはすでに、フォルダごと読ませて全体を把握させ、それを土台に作業させたりファイルを作らせたりする使い方をしていました。みやっち🧑‍💻がお伝えしたのは、その先です。今のClaude Code・Codexは、手順をスキルにして、毎回同じ処理を走らせる道具になっています。設定すれば、定期実行やファイルの変化をきっかけに処理が走るようにもできます。フォルダ起点の考え方は社労士向け勉強会のレポートに書いています。

太田さんが一番の気づきとして挙げたのが、ここでした。毎月作っている資料なら、これまでは都度「先月の分をベースに、今月分を作って」と指示を出していた。来月も同じ指示を出すつもりでいた。それを一度スキルにしてしまえば、来月は指示を出さなくても走る。そこはまだ手をつけていない領域だった、というわけです。

3月に止まった教材の先に、まだ使っていない道具が残っている、というだけです。開発を続けるならCodexの講座を上から順に見るのが最短だ、とお伝えしました。太田さんも「会員サイトをもう一回勉強し直す」と言って、コンサルを終えています。

行政書士の仕事は、こう広がっていく

太田さんの実例から、みやっち🧑‍💻が受け取ったことを書きます。

書類を正しく作る力は、なくなりません。ただ、顧客が困っているのは書類ではなく、その先の業務です。工程が見えない。スタッフが説明できない。そこに気づけるのは、日頃から顧客の会社に出入りし、雑談ができる士業です。

太田さんの動きは単純です。日頃から付き合いのある相手から、困りごとを聞く。試作を作って見せる。買うかどうかは相手が決める。作ったものは、同じ業種の別の相手にも展開できる。行政書士として築いてきた信頼関係が入口になり、「作れる人」としての仕事が続く。この2つが、1人の事務所の中でつながっています。

太田さんは、開発を続ける一方で「営業に出たい」とも話していました。作る速さが上がれば、その時間が生まれます。ここからが、楽しみなところです。

この実例が効くのは、どんな人か

太田さんの実例は、次のような立場の方にそのまま当てはまります。

  • 行政書士・税理士・社労士など、書類作成を本業にしてきた士業の方。既存顧客との信頼関係はあるのに、それを新しい提供物につなげる手段が見えていない
  • 顧客の雑談で「困っていること」を聞ける立ち位置にいる方。ヒアリングの力はすでにあり、足りないのは形にする手段だけ
  • 自己流で作り始めてしまった方。動くものはできているが、裏側の構成や自動化の道具が抜けている

太田さんが特別だったのは、技術ではありません。3月のハッカソンで見た「作れる世界」を、自分の周りの仕事に持ち込んだことです。

AI Crewの講座はClaude Code・Codexの両方に対応しており、受講生は経営者・個人事業主・士業・会社員まで、ほぼ全員が非エンジニアです。同じように自分の事業を作り変えた実例はたいせいさんの実録、ちえみさんの実録、Claude Codeの受講生実績6選に、講座そのものの説明はAI Crewとはにまとめています。

自分の顧客の困りごとが、動くシステムに変わる姿を具体的に見てみたい方は、まず無料セミナーでお会いしましょう。

太田さん受講生の声

ハッカソンで「こういう世界があるのか」と思って。自分でもできる世界観があるんだな、という感覚になれた

受講生が共有し、AI Crewで紹介している実践をまとめています。

次は、あなたの仕事を。

Claude Code・Codexで、どんな実務を作り変えられるのか。無料セミナーで実際の画面をご紹介します。

12/3 無料セミナーを先行予約 12月3日 先行予約

LINE登録後、12/3 セミナーの先行案内が届きます

「AI Crew」は株式会社AI Orchestraの登録商標(登録第6942947号)です。