YouTubeの企画・タイトルの考え方|「話したいこと」を見たい企画に変える、台本6本の見直しとAIの使い方
先に結論です。YouTubeの企画とタイトルは、自分が話したいことを、そのまま題名にしないでください。 話したいことを一度「視聴者がこの動画を見たい理由」に変換し、その理由が入口(タイトルとサムネイル)で見える形にしてから決めます。AIには企画を考えさせるより、自分の企画が変換できているかを評価させるほうが役に立ちます。
YouTubeの企画の考え方 YouTubeの企画とは、発信者が伝えたいことを、視聴者がクリックしたくなる理由と結びつけて、1本の動画のテーマとタイトルに落とすことです。伝えたいこと(自分視点)と見たい理由(視聴者視点)は別物なので、両方を並べてすり合わせる工程が要ります。
本業の集客のためにYouTubeを始めた経営者・個人事業主・士業の方に向けて、みやっち🧑💻が自分のチャンネルの台本を見直して気づいたことと、企画を決めるときに置いているルールを書きます。
話したいことが多い人ほど、企画が自分視点になる
みやっち🧑💻は、チャンネルを再開してから4本目の動画を出した日の夜に、ひとつ反省しました。伝えたいこと・話したいことが溜まりすぎていて、YouTubeでそれを話せるのが嬉しく、その気持ちが企画に強く出過ぎていたかもしれない、という反省です。
チャンネルのターゲットは、Claude Code・Codexをまだ事業の基盤にできていない事業者です。この人たちが見たい企画へ変換することを、もっと意識しないといけない。専門家であるほど、言いたいことと、見る人が見たいことはずれやすくなります。
変換の例:「フォルダ設計」を「性能を引き出す」に言い換える
いちばん分かりやすかったのが、フォルダ設計の回です。
- 自分視点の企画: Claude Codeで使う最適なフォルダ設計を解説する
- 視聴者の状態: Claude Codeをまだ触っていない。だから「フォルダ設計を勉強したい」とは思っていない
- 変換後の切り口: Claude Codeの性能を引き出す
「性能を引き出したい。それでフォルダの設計でそんなに変わるんだ」と思えれば、Claude Codeを触っていない人にもクリックする理由が生まれます。話す中身(フォルダの分け方)は変えず、入口の言葉だけを相手の欲しいものに寄せています。フォルダ構成の考え方はClaude Codeのフォルダ構成にまとめています。
台本6本を「伝えたいこと」と「見たい理由」で並べ直した
この気づきのあと、制作中・公開済みの台本6本を、本人が伝えたいことと、視聴者が見たい理由(仮説)に分けて並べ直しました。需要やクリックの増減を確かめたものではなく、企画が変換できているかの見直しです。6本のうち5本を抜き出します。
| 回 | 伝えたいこと | 視聴者が見たい理由(仮説) |
|---|---|---|
| 問い合わせ分析 | 人の作業を分解し、必要な情報と出力先をAIに渡す | 商談準備を短くしたい。問い合わせ後の下調べを任せたい |
| SEO | 一次情報をため、AIで制作・計測・改善を回す | AIで検索上位を取るにはどうするか。自社の集客にも使えるか |
| 作業TOP5 | 古い作業習慣を見直し、AIに任せる判断力を育てる | 自分がまだ手作業でやっているものは何か。どこまで任せられるか |
| Teamプラン | 個人の利用から、会社としての管理・標準化へ進む | 会社で導入するとき、契約・移行・管理で失敗したくない |
| フォルダ設計 | 分ける理由・情報の置き方を理解する | 知らない使いこなし方で、Claude Codeの力をもっと引き出せるのか知りたい |
左の列だけでは、どの回も「良いことを言っている」で止まります。右の列を書くと、入口でどの言葉を見せればいいかが決まります。作業TOP5の回の中身はAIに任せるべき仕事5つ、問い合わせ分析の回は問い合わせ対応をAIで自動化する記事にまとめています。
見直して分かった、変換の4つのコツ
並べてみて、変換のしかたについて分かったことが4つあります。
- 悩みに言い換えれば強くなる、とは限らない。 フォルダ設計の回を「毎回同じ説明をしていませんか?」という悩み型に変える案は採りませんでした。能力を引き出したいという大きな動機を、小さな手間の削減へ狭めてしまうからです。
- 見たい理由は、困りごとの解決だけではない。 知らなかった重要な情報、能力を引き出せそうな期待、意外性、他人の実際の環境をのぞきたい好奇心も、見たい理由になります。
- 題材が狭いこと自体は欠点ではない。 Teamプランの回は題材が狭い企画です。問題は狭さではなく、サムネイルに「会社の基盤」のような抽象語だけを置くと、本文にある具体的な疑問(経費精算、退職時の管理、移行の準備)が入口で見えなくなることでした。
- 「入門回として必要」は作り手の理由。 チャンネルの中での役割と、初めて見る人がクリックしたくなるかは、別々に評価します。
タイトルの数字は、撮る前の企画で決める
企画の段階で、みやっち🧑💻が自分のチャンネルに置いているルールもあります。
- 企画の中心は「ツールの使い方」ではなく「業務がどう変わったか」。 視聴者がツールを触っていなくても、業務の変化なら分かります。主語は自社ではなく、視聴者と同じ業務をしている人に置きます。
- 職種で分けすぎない。 議事録・Excel・資料・メール・スケジュール管理・報告書のように、どの職種でもやる業務とAIを掛け合わせると、職種が違う人にも自分の話として見てもらいやすくなります。
- タイトルに入れる数字は企画の時点で決める。 優先順は「お金の変化」、次に「業務量の変化」、その次が「1回の時間短縮」です。変化量は撮影後に作文できないので、何を測るかを先に決め、測ってから撮ります。測れる数字が無い企画は、タイトルを考える前に企画へ戻します。
- 「5分で作れる」のような構築時間は使わない。 作るのにかかった時間は作り手の都合で、視聴者の業務は何も変わっていないからです。
- 普遍的なネタに、旬のキーワードを添える。 問い合わせ分析の回は、半年後に見ても役立つ業務の話に、当時の新しいモデル名をタイトルで添えました。
数字は原典までさかのぼれるものだけを使い、実績として見せても、視聴者への約束(「あなたも月◯万円」)にはしません。手段の名前より、なりたい状態から逆算する考え方は生成AIを使いこなせない人の共通点でも書いています。
AIの使いどころは「企画を出させる」より「変換を評価させる」
上の6本の見直しは、AIに台本を読ませて表にさせたものです(台本の中身への指摘は、Googleドキュメントの該当箇所にコメントで返させています)。評価の基準、つまり「話したいことが、見たい企画に変換できているか」はみやっち🧑💻が決め、AIには台本を読んで2つの列を埋める作業を任せました。
AIに「YouTubeの企画を10個出して」と頼めば、案は出てきます。ただ、自分の伝えたいことを渡していなければ、その案に自分の中身が入る保証はありません。逆に、自分の台本や企画メモを渡して評価させると、自分の中身を保ったまま、視聴者側の言葉に寄せる手がかりが返ってきます。たとえば、次のように頼めます。
- 台本(または企画メモ)をそのまま渡す
- 「この動画で発信者が伝えたいことを1文で」「初めて見る人がクリックする理由を1文で」の2列で書かせる
- 2つの列がずれていたら、タイトルとサムネイルの言葉の候補を、右の列の言葉で出させる
- 候補から選ぶのは自分。悩み型に寄せすぎていないか、数字は測れるものかを自分で確かめる
みやっち🧑💻が今回AIに任せたのは1と2までです。3と4は、できた表を次の企画に使うときの頼み方です。AIの返す「見たい理由」は仮説です。当たっているかを決めるのは、公開後の反応と自分の判断です。
企画づくりが「話したいことの棚卸し」から「変換の作業」になる
状態の変化で言うと、こうなります。
- これまで: 話したいことから順に企画にし、タイトルも自分の言葉のまま。誰がクリックするのかは、出してみないと分からない
- 変換を挟んだあと: 企画ごとに「伝えたいこと」と「見たい理由」を並べ、入口の言葉は右の列から選ぶ。タイトルの数字は撮る前に決まっている
ここで効いているのは、企画の基準とタイトルの数字の基準を、それぞれ1枚の文書にして持っていることです。みやっち🧑💻はこの2枚に、「業務の変化を中心に置く」「数字は企画の時点で決める」といったルールを、決めた日付つきで書き足してきました。今回の6本の見直しも、この基準に照らしてAIに台本を読ませたものです。基準が文書になっていれば、Googleドキュメントの台本と過去の評価の記録を合わせて、次の企画でもそのままAIに読ませられます。チャットにその都度貼るやり方だと、基準を毎回思い出して説明し直すことになります。Claude Code・Codexのように自分のパソコンで動くAIエージェントなら、台本・ルール・過去の評価をまとめて読ませられます。企画が決まった後の台本の型とAIレビューはYouTubeの台本をAIで作る方法、サムネイルの作り方はYouTubeのサムネイルをAIで作る方法で書きました。
よくある質問
YouTubeのタイトルはAIに付けてもらえますか
候補を出させることはできます。ただ、何を伝える動画で、視聴者がなぜ見たいのかを先に決めておかないと、どの候補も同じように見えて選べません。みやっち🧑💻は、台本をAIに読ませて「伝えたいこと」と「見たい理由」を表にさせ、入口の言葉が見たい理由に合っているかの見直しに使いました。
企画のアイデアが出ないときは、AIに出してもらうべきですか
本業の集客が目的なら、まず自分が話したいこと・伝えたいことを書き出すほうを先にしてください。みやっち🧑💻自身、足りなかったのはアイデアではなく、視聴者の言葉への変換でした。AIは、その変換ができているかの点検に使えます。
タイトルに数字が入れられない企画はどうすればいいですか
みやっち🧑💻のルールでは、測れる数字が無い企画は、タイトルを考える前に企画へ戻します。お金、業務量、1回あたりの時間のどれを測るかを決めて、測ってから撮ります。作るのにかかった時間は、視聴者の業務の変化ではないので使いません。
「伝えたいこと」と「見たい理由」の2列を、企画のたびに同じ基準でAIと点検する。動画に限らず、自分の判断基準を文書にしてAIに渡す形で仕事を組み直すところを講座では扱っています。まず無料セミナーでお会いしましょう。




