AIに任せるべき仕事5つ|メール返信・文字入力・経費入力・スライド・デザインの渡し方【一人社長・個人事業主向け】

この記事は、YouTube「事業者向けのClaude Code・Codex活用術」の動画の内容を文字でまとめたものです。画面の操作も含めて見たい方は、上の動画をどうぞ。 YouTubeで見る ↗

AIに任せるべき仕事は、メール返信、キーボードでの文字入力、領収書からの経費入力、スライド作成、デザインの外注の5つです。どれも事業者本人が手を動かさなくても回る作業で、空いた時間は顧客対応や対面営業のような、自分にしかできない仕事に回せます。みやっち🧑‍💻(株式会社AI Orchestra代表)は、メールをここ半年以上、自分では打っていません。この記事では、2026年10月10日(土)に公開したYouTube動画で発表したランキングの5つを、一人社長・個人事業主が真似できるように、それぞれの渡し方の手順に整理してお伝えします。

AIに任せるべき仕事とは: AIに任せるべき仕事とは、事業者本人がやらなくても成り立つ作業のうち、AIに必要な情報を読ませれば任せられるもののことです。メール返信・文字入力・経費入力・スライド作成・デザインがその代表で、ChatGPTやGeminiのようなチャット型AIに聞くだけで止めず、Claude Code・CodexのようなAIエージェントを業務の土台にすると、作業ごと渡せるようになります。

動画で発表した5つの作業のランキング。第5位 メール返信、第4位 キーボードで文字入力、第3位 領収書から経費入力、第2位 スライド作成、第1位 デザインを外注

上の5つは、動画で第5位から第1位の順に発表したものです。みやっち🧑‍💻は動画の冒頭で、どんな作業をまだ人がやっているかを見れば、その人がどのくらいAIを使えているかが分かる、と話しています。チャット型のAIで止まっているのか、Claude Code・CodexのようなAIエージェントを仕事の業務基盤にできているのか、その分かれ道が表れるからです。画面の操作も含めて見たい方は、記事の先頭の動画をどうぞ。

第5位 メール返信: 相手との経緯ごとAIに読ませて書かせる

みやっち🧑‍💻は、メールをここ半年以上、自分では打っていません。こう話すと、Googleの有料プランで使えるGmailのAI返信機能を使っているのかと思われるかもしれませんが、それではありません。Claude CodeとGmailをCLI(文字の命令でツールを動かす仕組み)で連携させて使っています。

違いは、AIが返信を書く前に読んでいる範囲にあります。Gmailの返信機能が手がかりにするのは、開いているメールのやり取りと、公式ヘルプによればほかのメールやGoogleドライブのファイルまでです。Claude Codeから返信させる場合は、そのクライアントとのこれまでの経緯を、AIカンパニーの中から探して読んだうえで書けます。AIカンパニーとは、会社の情報や過去のやり取りを全部フォルダにまとめて、AIが読める状態にしたものを指す、みやっち🧑‍💻の呼び方です。

AIはどの範囲を読んで仕事をしているかの図。AIが読む範囲の中に、メール1通だけでなく、過去のやり取り・会社の情報・ナレッジが入っている

Gmailの中にある情報だけを手がかりに返すのか、クライアントとの経緯を知ったうえで返すのか。同じAIでも、読ませている範囲が違うだけで、返信はまったくの別物になります。

メール返信をAIに渡す手順は、次のとおりです。

  1. やり取りの置き場を作る: クライアントとの過去のやり取りや会社の情報を、1つのフォルダにまとめていきます。最初から全部そろえる必要はなく、AIカンパニーの作り方のとおり1フォルダから始められます
  2. Claude CodeとGmailをつなぐ: CLIで、Claude CodeからGmailを動かせるようにします。つなぎ方の解説資料は、動画の概要欄で案内しています
  3. 経緯を読ませてから書かせる: 「◯◯さんへの返信を、これまでのやり取りを読んだうえで下書きして」のように、読む範囲まで含めて頼みます

送る前に人が内容を確かめる線引きの考え方は、GmailのAI自動化にまとめています。

第4位 キーボードで文字入力: 迷いごと音声で話して渡す

みやっち🧑‍💻は、AI時代の入力は音声入力一択だと考えています。話すほうがキーボードを打つより速いのは当然として、本質的な理由は、AIに渡せる情報の量にあります。

文字を打つのは、自覚的な行為です。頭の中にふわっとあるものを言葉にしてから打つうえ、打つこと自体が脳の負担になるので、なるべく短く、必要なことだけを打とうとします。その途中で、迷いや前提が削られていきます。音声入力なら、頭の中の迷いや葛藤も含めて、友達に話すような感覚で伝えられます。

キーボードと音声入力の比較。キーボードは頭の中を言語化して打つので短く必要なことだけになる。音声入力は迷いや葛藤も含めて友達に話す感覚で伝わる

動画では、Claude Codeにスライドを作らせる場面で比べています。キーボードなら「フォーマットはこう」「デザインのテイストはこう」と、1つずつ打つことになります。音声なら「B2B向けだからカチッとした感じで。色はうちのロゴの色をベースに。でもそれだけだと面白くないから、違う感じも見たい。色は悩んでいるから何パターンか欲しい」と、悩みごと渡せます。受け取るAIにとっては、コンテキスト(判断の材料になる前提の情報)が多いほうが分かりやすいのです。

誤字があったり、文章がデタラメになったりするのを気にする方もいますが、AIが相手なら気にしなくて大丈夫です。人に伝えるなら、整った文章でないと失礼に受け取られます。AIは、適当に話した言葉からでも文脈を読み取って、指示を理解して動き出せます。

文字入力をAIに渡す手順は、次のとおりです。

  1. 音声入力ツールを入れる: みやっち🧑‍💻はTypelessを使っています。ツールの選び方はAIの音声入力おすすめで比べています
  2. AIへの指示は話して渡す: 結論だけでなく、迷っていることや気になっていることまで声に出します
  3. 言い直しや誤字は直さずに送る: 人に送る文章ではないので、整えずにそのままAIへ渡します

第3位 領収書から経費入力: フォルダに置くだけにして、Claude Code(クロードコード)に毎月まとめさせる

紙でもらった領収書を、税理士に渡す前に、自分でExcelに打ち込んでいないでしょうか。みやっち🧑‍💻が地方を含め全国でAIを教えている肌感覚では、領収書をスマホで撮ればAIが文字起こししてくれることすら、知らない方が大半です。動画では、文字起こしからさらに一歩進めて、入力そのものを手放す仕組みを紹介しています。

領収書の経費入力をAIに渡す仕組みの図。Googleドライブの社員ごとのフォルダに領収書のPDF・写真を入れ、Claude Codeが毎月1日に自動で見に行って文字起こしし、スプレッドシートに社員ごとの経費をまとめる。人がやるのは所定のフォルダにアップするだけ

仕組みはシンプルです。Googleドライブに社員ごとのフォルダを作り、そこに領収書のPDFや写真を入れてもらいます。Claude Codeが毎月月初にそのフォルダを見に行って文字起こしし、社員ごとの経費をスプレッドシートにまとめます。人がやるのは、所定のフォルダに帳票をアップするだけです。前提として、Claude CodeからGoogleドライブとスプレッドシートを扱えるようにつないでおきます。Google系のツールとのつなぎ方は、第5位のGmailと同じく、動画の概要欄で案内している資料にまとめています。

作り方は、Claude Codeに次のように指示して、毎月1日に自動で動くようにルーティンを設定するだけです。動画では、この指示の出し方とルーティンの設定の画面を見せています。

毎月月初にGoogleドライブのこのフォルダに、社員ごとに帳票書類が入っているので、その内容を文字起こしして、所定のスプレッドシートにまとめてください。

社員のいない一人社長・個人事業主なら、社員ごとのフォルダを自分用の1つにすれば、同じ形で使えます。決まった日時に自動で動かす設定は、Claude Codeの定期実行(Routines)入門で解説しています。

なお、定期実行には、デスクトップアプリで自分のパソコン上で動かす「ローカル」と、パソコンを閉じていても動く「クラウド」があります。概要欄の資料のようにパソコンに入れたCLIでGoogleとつないだ場合は、ローカルを選びます(デスクトップアプリが開いていて、パソコンが起きている間だけ動きます)。スケジュールの選択肢に「毎月1日」は無いので、Claude Codeに「毎月1日の朝9時に動くルーティンにして」と頼んで設定します。

経費にできるかどうかや勘定科目の判断は、事業の状況や税法によって変わります。AIがまとめた一覧は入力の手間を減らすためのもので、最終的な判断は税理士などの専門家に確認してください(この記事は税務の助言ではありません)。

第2位 スライド作成: HTMLで作らせてPDFで渡す

社内会議でもクライアント向けでも、スライドを作る機会は多いと思います。みやっち🧑‍💻は、今はもう自分でPowerPointやGoogleスライドを触る時代ではない、と考えています。AIで作るスライドは質が低いという声もありますが、それは作り方を知らないだけだ、というのが動画での主張です。

大前提として、AI時代のスライドはPowerPointやGoogleスライドではなく、HTMLで作ります。クライアントに渡すときは、HTMLからPDFに変換して渡すだけです。PowerPointやGoogleスライドを使わなければいけないという固定観念があるうちは、なかなか良いスライドは作れません。

Claude Code・Codexでスライドを作るコツのスライド。1 デザインテンプレートを読み込ませる、2 スライドの構成を伝える、3 コンテキストをAIカンパニーに貯めておく

Claude Code・Codexでスライドを作るコツは3つあります。

  1. デザインテンプレートを読み込ませる: 会社のテンプレートがすでにあるなら、それを読み込ませれば、その通りに描画してくれます。昔のプロンプトの技法でいうFew Shot(例を見せて真似させるやり方)と、やっていることは同じです
  2. いきなり作らせず、構成を壁打ちする: プレゼンで伝えたいことのゴールや目的、前提条件、制約条件を書き出したうえで、プレゼンの流れの構成をAIと壁打ちしてから作らせます
  3. スライドの材料をAIカンパニーに日頃から貯めておく: スライドを作るためのコンテキストを、普段からAIカンパニーに貯めておきます

3つ目の例として、みやっち🧑‍💻は、約1万7000社の中小企業が加盟する全国経友会さんでCodexの研修をしたときの話をしています。その研修の提案資料は1から作ったのではありません。Codexの研修のノウハウがすでにAIカンパニーに溜まっていたので、主催者からいただいた要望と、そのノウハウを混ぜて「提案資料を作って」と指示するだけで済みました。研修当日の様子は全国経友会でのCodexセミナーの登壇レポートに、HTMLでスライドを作ってPDFで出すまでの具体的な頼み方はパワポをAIに作らせる方法にまとめています。

第1位 デザインの外注: 画像はChatGPT、Webサイト・LPはCodexで作る

トップデザイナーに数百万〜数千万円をかけて頼むのであれば、人に外注するのも分かります。そうでないなら、今は画像系ならChatGPTの画像生成、WebサイトやLPの制作ならCodexで、誰でも高品質なデザインを作れます。バナー画像・サムネイル・図解・ホームページ・LP・特設サイトは、すべてAIで問題なく作れる、というのがみやっち🧑‍💻の実感です。

すべてAIで問題なく作れるもののスライド。バナー画像、サムネイル、図解、ホームページ、LP、特設サイト

株式会社AI Orchestraでも、以前はサムネイル画像1つでもデザイナーに2〜3万円を払って制作を頼んでいましたが、今は一切外注していません。

思ったことをそのままChatGPTやCodexに頼むだけでも、高品質なデザインは作れます。そのうえで品質をもう一段上げるために、みやっち🧑‍💻が挟んでいるひと手間があります。

SNSでよく見るのは、参考画像やWebサイトのURLをそのままAIに入れて作らせるやり方です。ただ、これは著作権の面でグレーになりやすいので、みやっち🧑‍💻は勧めていません。代わりに、参考画像やWebサイトをAIに一度分析させる工程を挟みます。たとえば参考画像を入れて、次のように頼みます。

この画像がYouTubeのサムネイルとしていいと言える要素を10個抜き出してください。

AIが要素に分解してくれたら、その抽象化されたノウハウをもとに、自社の画像を作っていきます。

具体から抽象を経て具体へ進む図。他社の制作物(具体)から自社の制作物(具体)を直接作るのではなく、一度本質・ノウハウに抽象化してから自社の制作物を作る

他社の制作物という具体から、自社の制作物という具体を直接作るのではなく、一度抽象化したノウハウを経由して作る。このひと手間で、リスクをぐっと下げられます。とはいえ、著作権の扱いは使い方や個別の事情で変わります。商用で使う制作物で迷うときは、弁護士などの専門家に確認してください。

画像生成AIの使いどころと作り方は画像生成AIとは、サムネイルで人が決める部分とAIに任せる部分の分け方はYouTubeのサムネイルをAIで作る方法にまとめています。Codexを触ったことがない方は、Codexの始め方からどうぞ。

5つに共通するのは「AIに何を読ませているか」

5つの作業を並べると、共通点が見えてきます。作業の質を決めているのは、AIの賢さだけではなく、AIに何を読ませているかです。

作業の質を決めているのは、AIの賢さ×何を読ませているか、というスライド

メール返信では、クライアントとの経緯を読ませるかどうかで、返信の中身が変わりました。音声入力は、迷いごと話すことで、AIに渡す材料を増やすやり方です。スライドは、テンプレートと日頃貯めたノウハウを読ませることで、1から作らずに済みました。みやっち🧑‍💻は、AIに作業させるときは「そのAIがどの範囲のコンテキストを読んだうえで仕事をしているのか」という観点がとても大切だ、と話しています。

AIカンパニーに日頃から貯めたコンテキストを、メール・ブログ・スライドに出し分ける図

AI時代にやるべきことは、コンテキストをAIカンパニーに貯めることです。それをビジネスの場面ごとに、メールで表現するのか、ブログで表現するのか、スライドで表現するのかの違いでしかない、という感覚になっていきます。AIに渡す前提情報の設計は、コンテキストエンジニアリングとはでも解説しています。

何を人がやり、何をAIに任せるかは、どう判断すればいいか

「何は人がやるべきで、何はAIにやらせるべきか、判断できるようになりたい」とよく言われます。みやっち🧑‍💻の答えははっきりしていて、Claude Code・Codexを業務基盤にして、毎日触り倒すことです。今のClaude Code・Codexが何をできるのかを知らないと、自分の業務にどう取り入れるかの発想が出てきません。

具体的には、今自分がやっている作業を、いったん全部Claude Code・Codexにやらせてみます。「これはできないだろう」と決めつけずにまず任せてみて、できる・できないを都度確かめていくのが、一番力がつくやり方です。どの業務から始めるかの優先順位の付け方は、個人事業主のAI活用ガイドにまとめています。

新しいモデルが出るたびに、かつてはできなかったことができるようになるのも、AI時代ならではです。一度「できない」と判断した作業も、固定観念にせず、また試してみる価値があります。前提がころころ変わるのでキャッチアップは大変かもしれませんが、安定した平安時代より、下克上が起きる戦国時代が好きな方にとっては、本当に天国のような時代だと、みやっち🧑‍💻は話しています。

最新ニュースや「どのツールがいいか」といった枝葉より、AI以前の習慣をどう捨てていくか、AI時代の思考回路をどう育てるかに意識を向けたい。5つの作業をAIに渡すのは、その一歩目です。手放した時間は、顧客対応や対面営業のような、事業者として自分にしかできない仕事に使ってください。

よくある質問

ChatGPTやGeminiでは、この5つは任せられないのですか

チャット型のAIでも、文章の下書きや画像の生成は頼めます。ただ、メールを相手との経緯ごと読ませて返信を書かせたり、決まった日にフォルダを見に行って経費をまとめさせたりする使い方は、動画ではClaude Codeで見せています。みやっち🧑‍💻が勧めているのは、チャット型で止めずに、Claude Code・CodexのようなAIエージェントを業務の土台にすることです。2つの違いはClaude CodeとChatGPTの違いで比べています。

Claude Codeをまだ触ったことがありません

Claude Codeで何ができるか、料金や始め方はClaude Codeとはにまとめています。Codexから始めたい方はCodexの始め方をどうぞ。

AIに任せた作業は、確認しなくていいのですか

確認は残します。メールは送る前に人が内容を確かめる、経費は経費にできるかどうかや勘定科目を税理士などの専門家に確かめる、デザインは商用で使う前に権利の面を確かめる、というように、任せるのは作業で、最後の判断は人が持ちます。

まずは動画で、画面ごと確かめる

文章で全体をつかんだら、次は実際の画面を見るのが近道です。メール返信の考え方から、音声入力の実演、経費入力のルーティンの設定、スライドを作るコツ、参考画像を分析させるデザインの手順までを、11分28秒の動画にまとめています。

YouTube動画を見る(11分28秒)

見終わったら、まずは5つのうち、今週もまだ自分でやっている作業を1つ選んで、AIに渡してみてください。

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「AI Crew」は株式会社AI Orchestraの登録商標(登録第6942947号)です。