AI動画編集のやり方|YouTubeの編集をClaude Codeに任せる7つの法則(手本・レギュレーション・修正の理由)
この記事は、YouTube「事業者向けのClaude Code・Codex活用術」の動画の内容を文字でまとめたものです。画面の操作も含めて見たい方は、上の動画をどうぞ。 YouTubeで見る ↗
YouTubeの動画編集は、Claude Codeに任せられます。ただし、素材を渡して「いい感じに編集して」と頼むだけでは、自分が思い描いた動画にはなりません。要になるのは、自分の編集の判断基準を言葉にして、手本・ルール・修正の理由としてAIに渡すことです。
みやっち🧑💻(株式会社AI Orchestra代表)は、2026年10月にYouTubeを再開してから、出した動画をすべてClaude Codeに編集させています。撮影した素材(定点カメラのトーク・ピンマイクの音声・画面収録)と台本を渡し、カット・テロップ・図解・画像・BGM・効果音までを任せています。この記事は、10月22日(木)に公開したYouTube動画で話した「みやっち🧑💻式AI動画編集7つの法則」を、これから自社の動画をAIで編集したい事業者の方に向けて、文字で読めるように整理したものです。
AI動画編集とは: 撮影した素材と台本をAIエージェントに渡し、カット・テロップ・効果音・BGMといった編集作業を任せることです。この記事では、編集ソフトの操作をAIに代わってもらう話ではなく、自分の編集の好みをAIが再現できるように、判断基準を渡して育てていくやり方を扱います。
外注していた頃と、Claude Codeに任せている今
先に、何が変わったかです。数字は、動画の中でみやっち🧑💻が話した範囲だけを載せています(Proプランの料金だけは、このサイトの表記の月額22ドルを併記しています)。
| 外注していた頃 | Claude Codeに任せている今 | |
|---|---|---|
| 費用 | ちゃんとした会社に頼むと、YouTube1本あたり4万円 | ClaudeのProプラン(月額22ドル。動画では「月3,000円から」とお話ししています)から始められる |
| 完パケまで | 10日から2週間 | 撮った翌日に投稿できる |
| 仕上がり | ― | 外注していた時と同等、いやそれ以上だと、みやっち🧑💻は個人的に感じている |
いちばん大きかったのは、費用よりも時間です。AIの話題はトレンド性が強いので、今日撮ったら翌日には出したい。一方で、みやっち🧑💻は1本1本を作品だと思って作っていて、カットもテロップもしっかり入れたい。このこだわりと、外注先のリソースの間で板挟みになっていました。
ただし、最初から翌日に出せたわけではありません。初回は、AI動画編集のプロンプトやスキルを育てるのに数日かかっています。
9月は試行中だった長尺の編集が、10月に回り始めた
2026年9月の時点では、長尺動画のカットや演出は、まだ試している最中でした(そのときの記録は「Claude Code・Codexで動画編集はどこまでできる?」)。それまでも、AIで動画を作れるという人たちのやり方を真似てみては、一度も自分の思うクオリティにならなかった、というのが正直なところです。
変わったのは、9月22日にClaude Opus 5.5が出てからです。YouTube再開の1本目(会社のお問い合わせ対応を自動化した回)を、試しにClaude Codeと一緒に編集してみたら、本当にできてしまいました。それ以降の動画は、すべてClaude Codeの編集です。
編集は、Claude Codeが、Claude Codeと一緒に作った編集用のプログラムと、編集のレギュレーション(ルールをまとめた文書)を使って行っています。Premiereでの手作業はしていません。みやっち🧑💻自身も駆け出しの頃は全部Premiereで自分で編集していたので、そこから考えると、作業の中身がまるごと入れ替わりました。
7つの法則は「渡す・確かめる・育てる」の3段
動画で話した7つの法則を、役割で3つに分けるとこうなります。動画の中でも、法則1〜3・4〜5・6〜7で区切って話しています。
| 段 | 法則 | やること |
|---|---|---|
| 渡す | 1 完成品を手本として渡す | 過去に自分で編集した完成品と、その編集データを読ませる |
| 渡す | 2 レギュレーションを渡す | 外注向けに作っていた作業指示書・レギュレーションシートを読ませる |
| 渡す | 3 外注とのやり取りも食わせる | 初稿に対して、どこをどんな理由で直してもらったかを読ませる |
| 確かめる | 4 サンプルを作らせて見る | 1・2分のサンプル動画を書き出させ、理由をつけて直す |
| 確かめる | 5 チェックリストを作る | 毎回出るミスを、書き出す前の点検項目にする |
| 育てる | 6 修正をルールとして保存 | 次回も使える直しを残し、今回の完成品を次の出発点にする |
| 育てる | 7 育ったら束ねて削る | 増えたルールの矛盾と優先順位を、AIに見直させる |
「渡す」の3つは、自分で編集したり外注したりしてきた人なら、手元にあるものばかりです。「確かめる」の2つは1本目を作る最中に、「育てる」の2つは2本目以降に効いてきます。
法則1 完成品を手本として渡す
最初にやったのは、過去に自分が編集したクオリティの高い動画を、Claude Codeに渡して分析させることです。外注さんに「いい感じにして」と言っても伝わらないのと同じで、AIにもまず「自分の編集の正解」を見せる必要があります。
みやっち🧑💻の場合は、1年前に自分で編集して出したCopilotの動画です。自分のこだわりが詰まっているので、この動画のURLを渡して「こんな感じで編集して」という話から始めました。
さらに、書き出した完成動画だけでなく、Premiereの編集データ一式が手元にあるなら、それも渡すのがおすすめです。なお、Claude Codeは動画をそのまま見るのではなく、動画から取り出した静止画や音声の書き起こしを読んで分析します。みやっち🧑💻の場合、Premiereのデータからは、どこでカットしたか、どんなテロップを何秒に出したか、効果音とBGMをどれくらいの音量で入れたかを、AIがすべて読み取れました。完成した動画を見て「たぶんこうしているのだろう」と推測させるのではなく、元のデータから編集の癖を数字で読み取ってもらう。これが法則1の肝です。
法則2 レギュレーションを渡す
外注さんに編集を頼むときは、認識をすり合わせるために、作業指示書やレギュレーションシートを用意します。たとえば次のようなことです。
- テロップの書体・色・サイズはどうするか
- 画像はどの位置に入れるか
- 効果音はどんなタイミングで入れるか
- カットのテンポは、0.何秒空けるか
外注さんのために言語化していたこのシートが、AIにとっては最高の材料に変わりました。株式会社AI Orchestraにはもともとレギュレーションがあったので、これをClaude Codeに読み込ませたところ、かなり理想に近い編集ができるようになりました。
レギュレーションがまだ無い場合も、あきらめる必要はありません。法則4〜6で出てくる直しを書き残していけば、それがそのまま自社のレギュレーションの元になります。
法則3 外注とのやり取りも食わせる
次に、外注さんが出してくれた初稿に対して、みやっち🧑💻がどこを指摘し、どんな理由で直してもらっていたかのデータも読み込ませました。
- Chatworkでやり取りしていたら、そのやり取りをコピーして入れる
- Frame.ioやVimeoにコメントを入れていたら、そのコメントを読み込ませる
完成動画は「直したあと」の姿しか映していません。やり取りを読ませると、完成動画だけでは見えない制作の途中の指摘ポイントや、編集の意図まで、AIが理解できるようになります。
法則4 サンプルを作らせて見る
AIは保守的なので、いきなり本番を作らずに「まず絵コンテを作るので見てください」といった提案をしてきます。ただ、絵コンテを見ても、正直よく分かりません。それよりも、1・2分のサンプル動画をまず書き出させるのが近道です。動画を見れば、良いか悪いかを自分で判断できます。
違うと思ったところを直すときに大事なのは、修正の指示に理由を添えることです。
| 伝え方 | 例 |
|---|---|
| 指示だけ | 1分12秒のテロップを目立つようにしましょう |
| 指示+理由 | ここのテロップは他と違い画面の変化を作りたいので、決め台詞は枠で囲いたいです |
これは外注さんに頼むときも同じです。「なんか違うんだよな」と言っても、相手にはその「何か」が分かりません。どう直せばいいか分からないまま、堂々巡りになりがちです。理由まで伝えておくと、同じ場面だけでなく、似た場面でも同じ判断をしてもらいやすくなります。
法則5 チェックリストを作る
修正の指示を重ねていると、AIが毎回同じようなミスをすることに気づきます。たとえば、アフレコで話している内容と、画面収録で映している内容がずれる、といったものです。
こうしたミスを点検項目にして溜めていったチェックリストは、今57項目あります。動画を書き出す前にこのリストでチェックさせ、クリアした状態で書き出すようにしています。人が気づいて言い直す前に、AIが自分で止まる仕組みです。
法則6 修正をルールとして保存する
AI動画編集を始めたばかりの頃は、修正が数十回になると思います。そのやり取りの中で、次回以降の動画にも使えるものは、ルールとして保存するようにClaude Codeに伝えます。
たとえば「アフレコとテロップがずれている」「テロップの文字が重なっている」は、次の動画でも気にしなければいけないことです。こうした直しをルールとして残していくと、今回の完成品が、次の動画編集の出発点になります。毎回ゼロから直すのではなく、前回の到達点から始められるわけです。直しの残し方は「Claude CodeのSkillsを改善するには」でも、動画編集を例に書いています。
法則7 育ったら束ねて削る
5本、10本と編集を続けると、レギュレーションやルールブックはどんどん育っていきます。すると今度は、ルール同士が矛盾したり、どれを優先すればいいか決められなくなったりして、AIがうまく判断できなくなります。
たとえば、みやっち🧑💻がある時は「間が空きすぎ」と言い、別の時には「ここは溜めを残して」と言っていたとします。AIからすると「どっちなんだよ」となるわけです。
そこで、ルールがある程度育ってきたら、こう伝えます。
ルールブックを一旦客観的に見直して、矛盾がないかや、優先順位付けがうまくできているかを確認してください
矛盾しているものを1つずつ整理していくと、AIがシャープに判断できるようになります。
7つの法則の根っこは「暗黙知の言語化」
Claude Codeに動画編集を任せていると話したら、友達に「そんなドラえもんみたいなこと、できるわけない」と言われました。でも、ドラえもんの道具があったわけではありません。7つの法則でやっていたのは、暗黙知の言語化です。
「うわ、これダサい」「この編集、気持ちいい」という感覚は、自分で編集するだけなら、そうなるまで粘ればいいだけです。けれど、外注さんやAIにお願いするなら、相手が理解できるように言葉にしないといけません。
これは動画編集に限りません。営業資料を作るときも、カスタマーサポートでお客様に返信するときも同じです。「なぜAIが思った通りに仕事をしてくれないのか」の答えの多くは、自分の判断基準やノウハウを、言葉にして伝えられていないことにあります。人に仕事を任せるときに、その仕事の成功基準や制約条件をきちんと伝えるのと全く同じです。だから、日々チームのマネジメントをしている事業者の方は、コツをつかめば、ある時ふとAIの使い方が上手くなる、とみやっち🧑💻は考えています。
自分の感覚を言葉にするのが難しいときは、AIに聞き出させるやり方もあります。その手順は「暗黙知をAIに渡す方法」にまとめました。
よくある質問
外注したことがなく、レギュレーションも無い場合はどこから始めればいいですか
自分で編集した完成品があれば、法則1の手本から始められます。そのうえで、法則4のとおり短いサンプルを書き出させ、理由をつけて直し、法則6で直しをルールとして残していきます。続けるうちに、残したルールが自社のレギュレーションになっていきます。
Claude Codeを触ったことがありません
インストールから初期設定までをまとめた「Claude Codeスターターキット」を、動画の概要欄から受け取れるようにしています。Claude Codeそのものの説明は「Claude Codeとは」にあります。
どれくらいで任せられるようになりますか
みやっち🧑💻の場合、初回はAI動画編集のプロンプトやスキルを育てるのに数日かかり、1本目はバージョン17まで直しました。今は、撮った翌日に投稿できています。最初の1本は時間がかかる前提で、直しをルールとして残していくのが近道です。
まずは動画で、編集の実物を見る
この記事でお伝えしたやり方で編集した動画そのものが、記事の先頭の動画です。法則ごとに、Claude Codeに何をどう伝えたかを、実際の画面で見せています。9分38秒です。
見終わったら、まずは自分が「これは良くできた」と思う過去の完成品を1本選んで、Claude Codeに渡すところから始めてみてください。




