プレスリリースは個人事業主こそ出す|AIに引用されうる公式情報と、記事1本を7媒体へ展開する実務

「プレスリリースは大企業が出すもの」と思って、そもそも選択肢に入れていない個人事業主は多いはずです。結論から言うと、プレスリリースは個人事業主こそ出す価値があります。 理由は単純で、SNSの発信者はこれからも無限に増えていくからです。同じ場所で投稿を重ねるより、事業者として公式発表を出すほうが違いを出しやすくなります。

個人事業主のプレスリリースとは 個人事業主や一人社長が、新サービス・イベント・登壇といった出来事を、報道機関やニュースサイトへ配信するサービスを通じて公式発表として出すこと。自分のSNS投稿と違い、配信先のニュースサイトへ転載されるため、検索で見つけられる入口が増える。配信ページそのものも、公式情報としてAIの回答に引用される可能性がある。

個人事業主がプレスリリースを出す意味の要点図。個人の発信者が無限に増えるなかで企業ムーブとして差が出ること、公式情報なので他社のニュースサイトへ転載されて検索に強いこと、ChatGPTなどの回答に引用される可能性もあることの3点と、公開した1本を媒体ごとのナレッジと手順書で7媒体へ展開する流れ

みやっち🧑‍💻の会社(株式会社AI Orchestra)は、プレスリリースを継続して配信しています。この記事では、2026年に配信したもののうち、AI Crewのメディア開設と、経営者団体が主催する研修への登壇という2本を例に、個人事業主がプレスリリースを出す意味の判断材料と、公開した記事1本をAIで7媒体へ展開している実務を書きます。

個人の発信者は無限に増える。だから「企業ムーブ」で差がつく

SNSで発信する個人事業主は、これからも増え続けます。同じ土俵で投稿の量と頻度を競っても、差はつきにくくなる一方です。

そこで効くのが企業ムーブ、つまり「事業者として公式に発表する」やり方です。プレスリリースはその代表格で、SNS投稿とは受け取られ方がまったく違います。同じ出来事でも、自分のアカウントで書けば個人の近況報告ですが、リリースとして配信すれば事業の発表として扱われます。みやっち🧑‍💻の配信は法人の名義です。本人が挙げる効き目は、個人が前に出て発信していても「会社としてもきちんとやっている」と伝わること。個人事業主の名義で同じように伝わるかは、みやっち🧑‍💻自身は試していません。ただ、事業者として公式に発表するという手段そのものは、個人事業主でも選べます。

SNSの発信は誰でも今日から始められますが、公式発表として出すには、発表できる出来事と、掲載基準に沿った原稿が要ります。SNSほど手軽ではありません。だからこそ違いを出す手段になる、というのが企業ムーブの考え方です。選択肢に入れていないのは、単純にもったいないという話です。

公式情報だから転載される。AIに引用される可能性もある

プレスリリースの実利は、配信先のニュースサイトに転載されることです。自分のサイトに1本書くのと違い、同じ内容が複数のドメインに公式情報として載ります。何媒体に転載されるかは保証されず、転載先も選べませんが、検索で見つけられる入口は増えます。

そして、AI検索の時代にはもう一つ効き目があります。公式情報は、ChatGPTなどのAIが回答をつくるときに引用される可能性も高い、というのがみやっち🧑‍💻の見立てです。みやっち🧑‍💻の会社でも、問い合わせの中にChatGPT経由のものが継続して混ざっています。これは会社サイトの記事を含めた全体の話で、プレスリリースだけの効果として測ったものではありません。

この「AIに引用される側になる」ための施策は、プレスリリース以外にもあります。全体像はLLMOとは(問い合わせの流入経路を分析した実録)に、効果をどう測るかはLLMO対策の効果測定のやり方に書きました。自社サイトでの発信そのものをどう位置づけるかはオウンドメディアはAI時代に意味ないのかが近い話です。この記事では、そのうちプレスリリースという1手段に絞ります。

実際に出した2本と、出す前に確かめること

例に挙げるのは次の2本です。どちらも公開されています。

  1. 2026年7月3日: AIの学校「AI Crew」がメディアを開設したリリース(PR TIMESの配信ページ)
  2. 2026年8月24日: 全国経友会でのCodex研修に登壇するリリース(PR TIMESの配信ページ)。登壇は2026年9月11日、東京・日比谷での「ChatGPTの延長線上でできるCodex【体験型研修】」。当日の様子は登壇レポートに書きました

2本とも掲載されています。ただし、配信サービスには利用登録時の審査と、リリース内容の掲載基準があります。PR TIMESの場合、内容の審査は配信後に行われ、基準に合わなければ掲載の取り下げになることがあります(個人事業主向けの案内に明記されています)。誰でも必ず載るものではありません。 みやっち🧑‍💻の経験の範囲で言えるのは、出す前に「これは宣伝ではなく、事実として発表できる出来事か」を自分で確かめておくと迷いが減る、ということくらいです。新サービスの開始、イベントの開催、登壇の決定のように、日付と固有名詞で書ける出来事を選びます。

同じ理屈で、イベント募集にPeatixも使う

プレスリリースと同じ考え方で、イベントの募集にはPeatixも使っています。理由は、自社の申し込みページより、Peatixのほうが安心して参加できる層がいるからです。

どちらが優れているという話ではありません。申し込む人にとっての安心感の置き場所が違う、というだけです。普段から使い慣れた場所に募集が出ていることを重く見る人がいます。プレスリリースも同じで、自分の媒体の外にある公式な場所に情報が置かれること自体に意味があります。

公開した1本を7媒体へ展開する(ここがAI側の本題)

プレスリリースを出して終わりにすると、もったいない使い方になります。同じ出来事を、ブログ・note・SNSなど複数の媒体に合わせて書き分けることで、初めて全体が回ります。

とはいえ、手で何回も書き直すのは続きません。そこでみやっち🧑‍💻は、媒体ごとの作法をナレッジにまとめ、それを手順書(スキル)としてAIエージェント側に持たせています。 起点はプレスリリースに限りません。公開済みの1本であれば、ブログ記事でも登壇レポートでも、同じ手順で回します。

例を2つ挙げます。2026年8月24日の登壇告知のリリースは、配信したその日のうちに、会社のホームページ・AI Crewのお知らせ・note・各SNSへ展開しました。2026年9月14日に公開した登壇レポートは、AI Crewのお知らせ・note・X・Threads・Facebook・LinkedIn・Eightの7媒体へ展開しています。

手順は次のとおりです。

  1. 起点になる1本を公開する。 リリースでも記事でも、ここが一次情報の確定点になります。日付・固有名詞・事実関係は、ここで確定させて以降は動かしません
  2. 起点を実際のページで確かめる。 公開されているか、タイトルやリンクが原稿どおりかを見ます。ここが通らなければ展開しません
  3. 全媒体に共通する制約を書き出す。 最初に置いているのは「起点に書いていない事実を足さない」です。媒体に合わせて書き直すうちに話が膨らむのを、ここで止めます
  4. 媒体ごとの書き分けを設計する。 読む人・切り口・誘導先を、媒体ごとに表にします。登壇レポートのときは、Xでは当日の設計意図を一人称で、LinkedInでは意思決定者に向けて、Eightでは名刺交換をした相手への近況報告として書き分けました
  5. AIエージェントが媒体ごとの型に沿って書き、順に出す。 元ネタは1と同じで、変えるのは型だけです
  6. 実際に掲載されたかを1件ずつ確かめて記録する。 出したつもりで出ていない、リンクのカードが表示されていない、を残さないためです
  7. つまずいた点を手順書へ戻す。 次に出すときの型が少しずつ良くなります

大事なのは、仕組み化しているのは展開の手間であって、何を書くかではないことです。2026年7月の時点で集客コンテンツの制作をどう自動化していたかはAI集客の完全自動化に、逆に自動化をどこでやめたかはAIでブログを自動投稿する仕組みを3日でやめた実録に書いています。

「出せば伸びる」ではない。一個ずつ考え続ける

最後に、いちばん大事な但し書きです。手法はバレてきています。 プレスリリースも、Peatixでの募集も、やる人が増えれば増えるほど、同じ型の効き目は落ちていきます。AIで多媒体に展開するやり方も、おそらく同じ道をたどります。

だから「プレスリリースを出せば伸びる」とは思っていません。出すたびに、この出来事は誰にとってのニュースなのか、どの媒体でどう書くのが自然か、を一個ずつ考え直す。考えるところを手放さないまま、手を動かす部分だけAIに渡す。この順番が逆になると、型だけが残って中身が薄い発信になります。

よくある質問

個人事業主でもプレスリリースは出せますか

出せます。個人事業主の登録を受け付けている配信サービスがあります。登録の条件は各社の公式ページで確認してください。ただし、利用登録時の審査とリリース内容の掲載基準があるため、誰でも必ず載るわけではありません。宣伝の告知ではなく、日付と固有名詞で書ける出来事になっているかを先に確かめます。

プレスリリースを無料で出す方法はありますか

自分のサイトやSNSに公式発表として出すこと自体は、無料でできます。ただしプレスリリースの実利である「他社のニュースサイトへ転載される」部分は、配信サービスを通したときに生まれます。無料のお試しプランを用意している配信サービスもありますが、配信先や機能に制限があります。料金やプランは各社の公式ページで最新の内容を確認してください。この記事では扱いません。

どのくらいの頻度で出せばいいですか

決まった頻度はなく、出来事があったときに出す、で十分だと考えています。無理に頻度を作ると、発表できる事実が無いまま書くことになり、掲載基準の面でも読者の目から見ても弱くなります。新サービス、イベント、登壇のように「日付が決まっている出来事」が発生したタイミングを待ちます。

自分の業務の手順をスキル(手順書)にして、AIエージェントに持たせる。この作業は講座でも扱っています。まず無料セミナーでお会いしましょう。

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「AI Crew」は株式会社AI Orchestraの登録商標(登録第6942947号)です。