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AIエージェントの作り方|非エンジニアが1つのエージェントを組み立てる5ステップ


「AIエージェント 作り方」で検索すると、開発フレームワークやPythonのコードが並ぶ記事ばかり出てきます。でも、非エンジニアの経営者・個人事業主・士業が自分の業務用エージェントを持つのに、コードを書く必要はありません。必要なのは、コードより先に「手順書」です。みやっち🧑‍💻が実際に自社のエージェント群を作ってきた手順を、まず1つのエージェントを組み立てる単位に絞って5段階で公開します。

AIエージェントの作り方(非エンジニア向け): 非エンジニアがAIエージェントを作る現実的な方法は、Claude CodeやCodexのような既存のAIエージェント基盤に、①言語化した業務手順を渡し、②業務ツールをMCPで接続し、③参照させるナレッジを整え、④手順書(Skills)として保存し、⑤定期実行を設定する、という5段階です。開発フレームワークを使ったプログラミングは必要ありません。

そもそもAIエージェントとは何か、はこちらの解説からどうぞ。この記事は「1つの業務エージェントを作る」ことに絞った版です。会社全体を何十個ものエージェントで回すところまでのフルのロードマップはClaude Code超入門③にまとめています。

前提: エージェントは「開発」ではなく「採用と教育」で考える

エンジニア向けの記事は、エージェントをゼロから「開発」する前提で書かれています。非エンジニアはその土俵に乗る必要がありません。Claude Code・Codexという出来上がったエージェント基盤を新入りスタッフとして採用し、自分の業務を教育する——この発想に切り替えると、やることが一気に現実的になります。

教育に必要なものは、プログラミング知識ではなく、あなたの頭の中にある業務手順です。

ステップ1: 業務を言語化する(いちばん重要)

まず、任せたい業務を1つ選び、手順を言葉にします。選ぶ基準は「毎週繰り返している」「手順がだいたい決まっている」「間違えても即致命傷にならない」の3つです。

言語化のコツは、新しく入ったスタッフに引き継ぐつもりで書くことです。「いつものやつ」「いい感じに」が通じない相手だと思って、判断基準まで言葉にします。実は、ここが全工程でいちばん重い作業です。キーボードで整った文章を作る必要はなく、音声入力でそのまま話しかけて書き出すだけでも十分です。おもしろいのは、この棚卸しだけで「実はやらなくてよかった業務」が3〜4個見つかることです。逆に言えば、業務の言語化さえできれば、残りの工程はAIが手伝ってくれます。

ステップ2: 業務ツールをつなぐ(エージェントに手足を伸ばす)

エージェントの作業範囲は、つないだツールの分だけ広がります。Gmail・カレンダー・スプレッドシートなど、その業務で使うツールをMCPという仕組みで接続します。非エンジニアはWeb版Claude(claude.ai)の画面で公式コネクタをつなぐのが最短です。手順と注意点はMCP入門で、Gmailを実際につなぐ例はGmail自動化で解説しています。

つなぐのは、その業務に必要なツールだけで構いません。全部つなぐ必要はなく、むしろ最小限から始めるほうが安全です。

ステップ3: 参照させるナレッジを整える

エージェントに業務を正しくこなさせるには、判断基準になるナレッジ(社内用語集・料金表・文体ガイドなど)をファイルにまとめ、参照できるようにしておく必要があります。ここでも1つのエージェント単位なら、難しく考える必要はありません。

  • 1ファイル1テーマを守る: 料金の話は料金表.mdだけ、用語の話は用語集.mdだけに書く。エージェントが迷わず該当ファイルに辿り着けます。
  • 同じ情報を複数ファイルに書かない: 料金が「月額22ドル」と「月額20ドル」で混在していたら、エージェントはどちらを信じればいいか分かりません。

この考え方を「コンテキストエンジニアリング」と呼びます。詳しくはコンテキストエンジニアリングとはで深掘りしています。

ステップ4: 手順書(Skills)にして保存する

言語化した手順は、Claude Codeに一度実行させて、うまくいったら「今の手順をSkillにして」と頼みます。手順書ファイルができ、次回から合図ひとつで同じ品質の作業が再現されます。

完璧なマニュアルを最初から書こうとしないのがコツです。現に一度うまくいった手順を、その場で手順書化する。詳しい作り方はSkillsの作り方にまとめています。このサイトの運営が11個のSkillsで回っているのは、この積み重ねの結果です。

ステップ5: 定期実行を設定する(人がボタンを押すのをやめる)

ここまでで「頼めばやってくれる」状態になっています。最後に、起動のきっかけを人間からスケジュールに置き換えます。「毎週月曜18時に実行して」と頼めば、定期実行(Routines)としてクラウドに登録され、パソコンを閉じていても動くようになります。

実例: 週次レポートエージェントを作ったときの実際の手順

みやっち🧑‍💻がYouTubeの週次レポートエージェントを作ったときの手順は、次の4つでした。

  1. 数値を取ってくる小さなスクリプトを、Claude Codeに会話で書いてもらう(自分では書いていません)
  2. そのスクリプト一式をGitHubに保存する
  3. 実行環境にYouTubeのAPIキーを環境変数として登録する
  4. 「毎週月曜18時に定期実行して」と頼んで登録する

以降、毎週月曜の夕方に、前週比較つきのレポートが自動で届いています。コードは1文字も自分で書いていませんが、何をするエージェントかは全部自分で決めています。設計は人間、実装はAI——この分担が非エンジニアの作り方です。

動かし始めたら守ること

作ったエージェントを事業で使ううえでの注意は2つです。

  • 最初のうちは出力を必ず人が確認する。「エラーなく終わった」と「正しい成果が出た」は別物です。信頼は確認の積み重ねで広げます
  • 手順が固まっていない業務を定期実行に載せない。間違った成果物が週単位で量産されます。順番は必ず「手で成立→手順書化→自動実行」です
  • 自動化の流れの途中に手作業を挟まない。みやっち🧑‍💻はThreadsの自動投稿を作ったとき、途中でスプレッドシートを手で直す運用を挟んだ結果、データの整合性が崩れて動かなくなり、完全自動化へ作り直した経験があります。人間の確認は入口(題材選び)と出口(成果物チェック)に置き、流れの真ん中には挟まないのが長持ちのコツです(詳しい失敗談

1つのエージェントが動き出したら、次は複数のエージェントを組織として動かす番です。CLAUDE.md・サブエージェント・hooksまで含めたフルのロードマップはClaude Code超入門③に、複数のエージェントに調査を並列でやらせる一段先の使い方はサブエージェントの解説にまとめています。

「作り方」を学んだ先にある状態

5つのステップは手順ですが、ゴールは手順を覚えることではありません。行き着く先は、自分の判断基準と業務プロセスを移植したエージェントが、自分がいない間も業務を回している状態です。作り方を覚えた人になるのではなく、自分の分身を1体持った人になる——これが5ステップの本当の到達点です。

同じ「ラクになる」でも、選ぶ手段によって手元に残るものが変わります。対話型AIに質問するだけなら、答えは返ってきても作業そのものは自分に残ります。人を雇えば回りますが、また人に依存する構造は変わりません。汎用の自動化SaaSは便利でも、あなた固有の判断の型までは再現してくれません。自分の業務プロセスと判断基準を読み込ませて育てる実行型のエージェントだけが、自分専用の分身になります。この記事がコードではなく手順書(業務の言語化・ナレッジ・Skills)から始まっているのは、分身の中身が、あなたの業務手順そのものだからです。

この分身がいちばん効くのは、業務プロセス・判断基準・データを自分の手で握っている人——経営者・個人事業主・士業です。任せる業務も、渡すナレッジも、育てる方向も自分で決められる立場ほど、エージェントは「自分の延長」として深く育っていきます。会社員の方が学んでも無駄にはなりませんが、投じた手間の見返りがいちばん大きいのは、事業のオーナーシップを自分で持っている人です。

自分の業務のどれから分身を作るべきかを相談したい方は、まず無料セミナーでお会いしましょう。

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